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help RSS 日本グリーンチップ35ETFでグリーン・ニューディール政策に投資。ただし焦りは禁物。

<<   作成日時 : 2009/11/23 10:50   >>

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前回、グリーン・ニューディール政策に関係して、電気自動車と原発の話を書きました。今回は、それに関係した具体的な投資対象の話をしたいと思います。

グリーン・ニューディール政策に乗った投資対象としては、環境関連事業分野(温室効果ガス削減、水資源問題、廃棄物処理、資源再利用など)を対象としたFTSE日本グリーンチップ35指数に連動する「日本グリーンチップ35ETF」に投資すれば、銘柄的に7−8割はカバーできるように思います(※1)。

当該35銘柄とは、次のものです。

35銘柄とは・・・東  レ 旭化成 昭電工 大陽日酸 三菱ケミH 東燃ゼネ
          出光興産 太平洋セメ ガイシ 日製鋼 DOWA 古河電 
          住友電 荏 原 栗田工業 日 立 東 芝 三菱電機 
          オムロン 日信号 パナソニッ シャープ ソニー スタンレー
          京セラ 日東電 パナ電工 三菱重 川 重 トヨタ 三菱自 
          ホンダ 大日印刷 Jパワー 

この35銘柄への資金配分内訳として、トヨタ、ホンダ、ソニーの比重がやや高い(この3銘柄で約3割を占める)点は少し気になりますが、グリーン・ニューディール政策の恩恵を受けそうな企業銘柄が多数含まれていますので、後は自己流に気に入った銘柄を個別に追加買いすれば良いと思います。ただし、この35銘柄はすべて日本企業だけですので、外国企業も含めたい場合は、グリーン・ニューディール対象の外国企業を含めた投信も考慮すると良いでしょう。

日本グリーンチップ35はETFですので、資金的に少額から投資でき、かつまた自然に分散投資できてしまいますので、当室の様なものぐさな投資家は助かります。ちなみに信託報酬は0.42%です。

◆銘柄内容 : http://www.nikkoam.com/files/etf/_shared/xls/etf-green_me.xls
◆商品概要 : http://www.nikkoam.com/products/etf/lineup/green/outline

この日本グリーンチップ35に投資対象を追加するのであれば、排出権取引に深く関係していると思われる大手総合商社を当室としては入れておきたいと思います。総合商社は投資銀行兼ヘッジファンドであり、かつまた同時に資源投資ファンドでもありますので、早くから排出権取引にも関与しています。ここでも当室としては、個別銘柄ではなくて、TOPIX−17商社・卸売(コード1629)ETFを利用したいと思います。ETFなので小口のドルコスト平均投資ができますし、個別銘柄選定で悩むこともありません。

上場されているETFも少しずつ充実してきていますので、当室でもたまに東証のホームページを眺めながら、好みのETFを選別しています。この12月10日には、ようやくNYダウ連動ETFが登場します。これまでなかったのが不思議なくらいの商品で、できれば株価が上がる前に存在していれば良かったと思います。

さて、現在のところ、NYダウは緩やかな上昇過程にあるようですが、日経平均の方は下落傾向にあります。その理由としては様々な事柄が考えられますが、主要なものとしては、@民主党による緊縮財政、A円高ドル安、B金融機関を中心とした増資ラッシュ、の三点だと思います。

@の民主党による財政運営は、当初は財政規模が95兆円とやや拡大するものとして期待しましたが、次第に財務省の巻き返しで尻すぼみとなりまして、結局は国債発行額44兆円以下にする緊縮的な流れの中にあります。そうでなくても前内閣の補正予算を切り詰めて2.7兆円を削減・執行停止していますので、この第4四半期から緊縮圧力がかかっていますのに、来年度も緊縮的な雰囲気が漂えば、投資家も思わず手を引っ込めてしまいます。このあたりの説明は植草先生の認識が正しいと思いますので、次に抜粋を掲げておきます。

◆「2009年度の補正後予算が102兆円規模、国債発行金額が51兆円になることを踏まえると、鳩山政権が編成を進めている2010年度当初予算の92兆円規模、44兆円の国債発行金額は2010年度の日本のGDPを1.5〜2.0%ポイントも押し下げるものなのである。」(※2)

話は脱線しますが、株価の上昇というのは、景気対策としてはかなり大事なファクターで、それは実質資産残高効果による消費拡大を促す働きを持っています。仮に収入が変化しなくても、保有資産の残高が増加すればその分だけお金を使ってもいいかな、という心理がどうしてもありますので、一般的に株価や土地の値上がりによる資産残高の増加は消費刺激の一助となります(※3)。たとえば米国のように住宅価格が上昇すればアップした担保力でもってホームエクイティローンを借りて消費財購入に充当してしまうというのはちょっと危険ですが、具体的にはそうした個人消費行動も含めて考えられると思います。

その点では、現状の民主党の財政的見地での政策スタンスはいかにもまずいと言わざるを得ません。日本経済の現状は失速認識ですので、肝心なのは、赤字国債発行による財政支出をどの程度の規模に設定して経済を刺激するかということなのですが、事業仕分けと称して目先のムダ使い削減などにのみ関心の矛先が向いているのでは、庶民的に分かり易くはあっても、一国の経済政策としては全体像(=総需要)を押さえていないため失格です。

ムダ使いよりは有効にお金を使う方がいいのは自明だとしても、お金を使えば必ず誰かの所得になっていますので、何がムダかという判断は大変困難です。目先の卑近な経済感覚しか持てない低レベルの国会議員は不要であり、大局的な見地から判断できる人材のみが議員適格と言えます。経済政策の基本的学力試験とその結果公表くらいは最低限の知識義務として国会議員にだけは課してもいいのではないでしょうか。

Aの円高ドル安については、FRBによる米国債買切りプログラムは10月末で終了したものの、「米国金利の上昇時期が遅れて当面現状の低金利が継続する」という見方が広がったことから、1ドル90円を少し割り込む状態となっています。1ドル85円くらいまでは円高が進むという見方もあるようです。しかしながら、以前にも述べましたように、この第4四半期も米国経済は意外に成長率が高い様子なので近々金利上昇が意識されることが予想され、当室としては今以上の円高は考えにくいと思います。米国に比較して日本経済の方が不調であり、日本の金利上昇は相当に先のことと思われますから、円高になる要素が基本的にほとんどありません(日銀が国債買切りプログラムを打ち出してくれれば多分少し円安方向になってくれるのですが・・・)。

Bの増資ラッシュについては、11月22日付の日経ヴェリタスに掲載されていましたように、「株安招く赤字企業の資金調達」ということで、今年の3月以降、金融機関を中心に大型増資が次々と実施され、今年だけですでに393億ドル(3兆5370億円)あり、バブル後で最高だった2006年の388億ドルを上回っていまして、さらにメガバンクの追加増資(三井住友1.2兆円、みずほ1.8兆円)が予想されていますから、これらが株価の圧迫要因の一つであることは間違いありません。

なお、ロイターによれば、「日本企業が2009年1月から直近11月6日までに実施したエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達、第三者割当増資を除く)は3兆6230億円。トムソン・ロイターによると、すでに08年(1兆5180億円)、07年(3兆0114億円)の実績を上回る。年間ベースで過去最高のエクイティファイナンスが行われたのは、06年の7兆9186億円だった。複数の証券会社の引受担当者は、これから公募増資が予想されるのは金融のほか、電機や化学などの製造業で「年内にあと約2兆円、年度末までには約3兆円のファイナンスがあっても不思議ではない」と予想」し、「2009年の国内企業の公募増資が増加傾向をたどり、年間ベースで過去最高規模の総額7兆円に迫る勢いとなっている」と報道しています(※4)。

[まとめ]
■以上の情勢から、日本株については、当面はジリ安ではないかと思いますので、日本グリーンチップ35に投資するとしても、しばらくは様子見スタンスでいて、株価の流れが反転する情勢になってから出動しても遅くはないと思います。日経平均9000円レベルまでは下がるかも知れません。米国株についても、商業用不動産価格低下と地銀の不良債権問題、失業率高止まり問題、財政赤字問題などがあり、このまま素直に上昇継続とは行かないと思いますので、焦りは禁物です。

■また不動産価格や賃料収入の下落による収益悪化懸念により、当室でも投資していますDIAMJ−REITオープン投信の基準価格がここのところ値下がりして、11月20日現在5808円となっています。これは今年09年3月頃の水準であり、3月の大底価格は3月9日の5548円(その前の底は08/10/28の5539円)でしたので、現在は概ね底値水準に来ていると見て良く、引き続き強気でドルコスト平均投資で買い増し対応したいと思います。値下がりによって16.5%という高利回りとなっており、今後の分配金が多少目減りしても入るものは入って来ますので、中長期保有という観点からあまり心配はしておりません。

■底値近くに見えると大口買いをしたくもなりますが、ここは慎重に定額投資とします。どんなに魅力的な投資事案であっても腹六分目〜八分目とし、欲に駆られて大勝ちは狙わないのが、実は大敗しないことにもつながるものです。鳩山内閣の政策次第では、さらに下の底があるかも知れません。ここは不本意ながら、亀井金融担当大臣に2009年度第2次補正予算編成で、財政支出11兆円規模を強行に主張して頑張っていただくしかありますまい(※5)。

画像
(DIAMJ−REITオープン(毎月決算コース) ヤフーファイナンスより)

**********

◆(※1)FTSE日本グリーンチップ35指数とは : 「FTSE日本グリーンチップ35指数は、東京証券取引所第一部、第二部、大阪証券取引所第一部に上場している時価総額100億円相当以上の銘柄で、流動性テスト、浮動株基準を経て作られるFTSE Japan All Cap 指数の構成銘柄をユニバースとしています。
環境関連事業分野(温室効果ガス削減、水資源問題、廃棄物処理、資源再利用など)毎に、ユニバースの銘柄を整理し、当該環境関連事業分野毎に代表的な35銘柄を対象に算出されるものです。
算出方法は、基準時を平成17年(2005年)12月30日(終値)に置き、その日の浮動株修正後時価総額を5,000として、その後の浮動株修正後時価総額を指数化したものです。
有償増資、新規上場、上場廃止など、市況以外の要因による時価総額の変動に影響されないよう時価総額を修正し、指数の連続性を確保しています。
なお、FTSE日本グリーンチップ35指数は、銘柄数が絞り込まれていることもあり、一般の株価指数に比べて変動率が大きくなることがあります。」
http://www.nikkoam.com/products/etf/lineup/green/green-about02

■外国企業を含む環境関連投信として、たとえば新光投信の「地球温暖化防止関連株ファンド(3ヵ月決算型)(愛称:地球力U)」http://www.shinkotoushin.co.jp/fund/bunpai/18251/9320091030.PDF
あるいは、フィデリティ−投信の「フィデリティ−スリー・ベーシック・ファンド(愛称:水と大地とエネルギー)」など。
http://www.fidelity.co.jp/fij/fund/3bc/3BC_M_1009.pdf

◆(※2)「今回、鳩山政権が「デフレ宣言」を発表した。発表と同時に、日本銀行による政策対応を求める声が広がっている。これこそ、財務省の狙いとするところである。財政政策に負担をかけず、日銀の金融政策にプレッシャーをかけようとするのだ。
しかし、この判断は間違っている。日本銀行は超金融緩和政策を継続するべきだが、日銀の追加政策発動の余地は小さい。量的金融緩和政策が過去に採用されたが、その政策効果は限定されたものである。
2010年にかけての最大の懸念要因は、財政政策が日本経済に強烈なデフレインパクトを与える可能性が高まっている点にある。2009年度の補正後予算が102兆円規模、国債発行金額が51兆円になることを踏まえると、鳩山政権が編成を進めている2010年度当初予算の92兆円規模、44兆円の国債発行金額は2010年度の日本のGDPを1.5〜2.0%ポイントも押し下げるものなのである。
鳩山政権が経済政策運営を誤る可能性が生じている。財務省が政策運営を仕切り始めていることがその主因である。財務省は1997年度、2001年度と経済政策運営を誘導して、二度とも日本経済を崩壊に導いた。橋本政権はつぶれ、小泉政権も破たんすれすれの状況に追い込まれた。小泉政権が延命したのは、税金によるりそな銀行救済という禁断の金融行政に手を染めたからである。
財務省は中期的に激しいインフレ誘導を狙っている。巨大な借金を帳消しにするには、インフレ誘導に勝る手法が存在しないからである。物価下落は国民の生活費負担を大幅に低下させている。デフレには個人の実質所得を増加させる側面があり、デフレを一概に悪と決め付けることは間違いである。
いま、最優先で再検討が求められるのは、2010年度の超緊縮財政政策発動をこのまま容認するべきかどうかなのである。鳩山政権が財務省路線に乗せられて十分な政策論議を怠るなら、その代償は想像を超えるものにならざるをえない。鳩山政権は早急に経済政策立案の司令塔を確保しなければならない。」
(「亡国経済政策への誘導灯になる「デフレ宣言」」09/11/21 植草一秀の『知られざる真実』より)http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-504f.html
 
■管理人注:なお当室は、財政支出の減額幅がそのままGDPのマイナスに連動すると単純に考えているのではなく、現状の総需要不足幅が相当あるという認識の下で、財政規模の減額はGDPのマイナス成長をもたらすという解釈です。

◆(※3)「株式や不動産の価格が上昇し、かつ人々がこの変化が長期間持続すると予想しているならば、その資産の保有者は消費水準を高めることになる。・・・しかし、株式市場の低迷が長期間持続するならば、消費水準は著しく低下することになるだろう。」(スティグリッツ マクロ経済学2版 2001/05/01)

◆「都心のオフィス空室率、2か月連続上昇
賃貸オフィスビル仲介の三鬼商事が12日発表した10月末の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の平均オフィス空室率は、前月末時点から0・14ポイント上昇して7・76%となった。上昇は2か月連続。1年前の2008年10月末(4・30%)と比べると3・46ポイント上がった。10月末の平均賃料(3・3平方メートル当たり)は、前月末より0・80%下がって1万9500円となった。1年前と比べ13・56%下落した。空室率の上昇で、テナント誘致のため賃料を下げる動きが広がっているためだ。
(2009年11月12日 読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20091112-OYT1T00839.htm

◆(※4)「今のところ、マーケットは大規模なファイナンスを順調に消化している。過去10年間、日本企業のエクイティファイナンスの金額は平均で年間約4兆3200億円。それを大きく上回る規模を吸収できるのは、1)これまでの公募銘柄を買った投資家のほとんどが収益を上げており、新たな公募株を買う際に前回の株式を売却して応じる回転が効いている、2)米国の投資家を含むグローバルオファリングを実施する大型増資が多く、新株の販売先が国内リテール偏重から幅広い投資家層に広がっている−−などの見方が有力だ。(・・・中略・・・)ただ、この好循環がいつまでも続く保証はない。ある引受担当者は「公募割れが続くような銘柄をマーケットに連れて来ないような注意が必要だ」と指摘。「発行体から発信する説得力のあるエクイティストーリーが絶対条件になる」と強調する。成長シナリオなき案件は、マーケットを崩してしまうリスクもはらむ。」
(「〔焦点〕国内企業の公募増資が過去最高の年間7兆円に迫る、買い手増加や過剰流動性が背景に」09/11/13 ロイター)http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPnTK033004720091112

◆(※5)「2次補正、11兆円規模に 国民新が独自案発表
 国民新党は20日、2009年度第2次補正予算編成で、財政支出11兆円規模の独自の経済対策案を発表した。国の直轄事業の地方負担分の支援や地方単独事業への交付金の追加など地方活性化策に6兆円を充当。新幹線の整備や電線の地中化などを進める施策と合わせ5万人超の雇用創出を見込む。連立を組む民主、社民両党に働きかける。
このほか、住宅用太陽光発電導入の補助拡大など環境関連に1兆円、スーパー中枢港湾整備など公共事業関連に2.8兆円を計上した。亀井氏は2次補正の規模について「2.7兆円」と明記しないよう主張している。」
(09/11/21 日経ネット)http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20091121AT3S2001S20112009.html

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