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zoom RSS 安倍首相、トランプ氏攻略

<<   作成日時 : 2016/11/19 22:02   >>

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安倍首相の行動力と自信の程は、今回の対トランプ会談で明白となりました(※1)。トランプ・タワーへ単身に近い状態で乗り込むなど、よほど判断力に自信がないとできることではありません。安倍総理は、これまでの日本の総理大臣の中では、突出した直観力と行動力を持つ人物だと思います。

大統領選挙期間中にヒラリークリントンと面談したのは、結果的にはやや失策だったとしても、今回のトランプ電撃訪問によって、これを打ち消して余りが出ていると評価できます。外務省のアッパークラスの役人に指示して調整させていたのでは、これほどのスピード訪問は絶対にできますまい。総理自らが主導した行動の結果だと言い得ます。

トランプ側も、安倍総理に面談することを即座に決定してしまうところを見ますと、トランプ自身が柔軟で判断力の高い人物であることが分かります。中核となる国務長官候補として、ロムニー氏を検討しているようですし、これは意外に強力・妥当なメンバーでトランプ政府ができてしまう可能性もあります。そうしますと、当室のレーガノミクス再来期待もあながち外れではなくなります。

また、安倍総理の判断力と行動力であれば、ロシア相手の北方4島問題も、意外に有利な内容での解決となるのかも知れません。12月のプーチン・安倍会談を待ちたいと思います。当面この安倍政権が継続するならば、少しずつではありますが、日本の体制改善も可能なのではないかという気がしてきました。


[以下、引用]
◆(※1)安倍首相、トランプ氏攻略…世界初90分会談の舞台裏 同盟深化で一致「信頼関係築けると確信」
2016.11.19 ZAKZAKより

安倍晋三首相は17日夕(日本時間18日午前)、ドナルド・トランプ次期米国大統領と、米ニューヨークの「トランプタワー」で初会談した。次期大統領が選挙後、外国の首脳と会うのは初めてとされ、世界のメディアが高い関心を寄せた。トランプ氏は選挙戦で「在日米軍の駐留経費を全額負担させる」「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を脱退する」などと、日米同盟や自由主義経済を揺るがしかねない過激発言を繰り返してきたが、90分間にわたる会談で安倍首相は「未来志向」「信頼構築」を掲げ、「暴言王」を攻略した。

「2人で本当にゆっくりと、じっくりと胸襟を開いて率直な話ができた。大変、温かい雰囲気で会談できたと思う。『ともに信頼関係を築いていくことができる』、その確信を持てる会談だった。私は、さまざまな課題について基本的に考え方を話した。次期大統領は就任前なので、中身について話すことは控えたい。2人の都合の良いときに、また会って、さらにより広い範囲について、より深く話すことで一致した。同盟は信頼がなければ機能しない。私はトランプ氏は信頼できる指導者だと確信した」

安倍首相は会談後、国内外の記者団にこう語った。その表情には、会談を成功させた自信が感じられた。

トランプ氏も会談後、自身のフェイスブックに安倍首相とのツーショット写真をアップし、「素晴らしい友好関係を始めることができてうれしい」というコメントを投稿した。

全世界が注視した会談は、現地時間の17日午後5時55分ごろから、セントラルパークの目の前にあるトランプタワー(72階建て)の最上階で行われた。一対一の会談(通訳付き)で、当初は45分間程度の予定だったが、倍の1時間半ほどで“異例の長さ”だった。

会談後、安倍首相はトランプ氏にゴルフクラブ(ドライバー)を贈り、トランプ氏はゴルフシャツなどをプレゼントした。両者は共通の趣味であるゴルフなどで意気投合したようだ。

菅義偉官房長官は18日午前の記者会見で、「極めて良いスタートを切った。来年1月の新政権発足前に、首脳間の信頼関係を築く上で、大きな一歩を踏み出す素晴らしい会談になった」と強調した。

官邸周辺によると「日米関係者は信頼関係を深めるため、来年早々の『ゴルフ外交』の実現に向けて調整を始めている」という。

海外メディアの関心も高かった。米メディアの多くは会談について、日本を含む同盟国に負担増を求めているトランプ氏への不安を緩和させるものだと報じた。英BBC放送電子版もページのトップで、1時間半にわたり「温かい雰囲気」で会談が行われたと安倍首相が説明したことなどを速報した。

安倍首相は、トランプ氏が大統領選で勝利した直後、国際電話で祝意を伝え、「強固な日米関係は地域の平和と安定を支える不可欠な存在だ。できるだけ早くお会いしたい」と呼びかけた。

それまで日本に厳しい発言も聞かれたトランプ氏だが、打ち解けた雰囲気で電話会談は続き、トランプ氏は「ぜひ、お会いして、両国にとって前向きな議論がしたい」と、安倍首相との会談を了承した。「暴言王」に身構えていた日本政府内には驚きが広がった。

というのも、トランプ氏は大統領選で、限りなくハードルを上げていたためだ。

日米同盟については、「日米安保条約は不公平だ」「われわれは日本を防衛する財政的余裕はない」「日本は、在日米軍の駐留経費を全額負担すべきだ」「応じなければ在日米軍の撤収を検討する」と言い放った。

TPPについても、「TPPはひどい協定だ。オバマ政権の無能さは理解を超えている」「米国の製造業に死の一撃となる」「TPPをゴミ箱に放り込むことを約束する」と語っていた。

政治経験のまったくないトランプ氏が、選挙戦を勝ち抜くためのパフォーマンスだとしても、少々度が超えた面もありそうだ。

日本は在日米軍の駐留経費として、2016年度予算で約5818億円を計上している(=米軍再編関連予算などを除く)。これは米軍駐留国の中でトップだ。駐留米軍1人当たりの金額も10万6000ドル(約1100万円)と1位で、負担割合は74・5%になる。

これ以上負担すると、米軍の人件費や作戦費まで負担することになりかねない。「ある程度の負担増、役割増は検討課題だが、『全額負担』は、とても国民の理解を得られない。米軍もプライドが許さないのでは。安倍首相も『応じられない』とキッパリ断るだろう」(自民党関係者)

TPPは、「民主主義」「法の支配」という共通の価値観を持つ日米両国が軸となり、アジア太平洋地域に21世紀型の自由貿易のルールを作るものだ。参加12カ国が貿易障壁を低くして経済的連携を強めることで、中国の覇権主義を抑えることにもなる。米国のメリットも大きい。

「安倍首相は『自由貿易の推進が経済を成長させ、アジア太平洋地域を安定させる』とトランプ氏に理解を求めるはずだ。一国の利益だけでなく、世界の繁栄と平和を見据えて決然として説得する」(自民党関係者)

トランプ氏は当選後、「現実路線」への転換を図っている。過激な発言は、ほぼ影を潜めた。新政権の閣僚人事では「内紛」も伝えられているが、経済政策の閣僚候補は至極順当といえる。

今回の注目会談をどう見るか。

安倍政権の中枢に迫ったノンフィクション『総理』(幻冬舎)がベストセラーとなっているジャーナリストの山口敬之氏は「安倍首相とトランプ氏の信頼関係を構築する第一歩となった」といい、続けた。

「大統領選後、主要国を含む各国首脳が祝意を伝える電話を入れたが、トランプ氏が『会おう』と決断したのは唯一、安倍首相だけだ。トランプ氏が日米同盟を重視し、安倍首相を重視している表れといえる。トランプ氏は論理的思考が高い人物で、選挙戦を通じて日米同盟やTPPへの見方が変化している。TPP担当の商務長官候補に、安倍首相が9月の国連総会出席時に会談した投資家のウィルバー・ロス氏の名前が出ていることは大きなメッセージだ。2人はともに国益をかけて議論し、『組める相手だ』と理解したのではないか。今後、日米同盟は深化するだろう」
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[以上引用 マクロ経済動向と資産運用形成 研究室]

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