マクロ経済動向と資産運用形成 研究室

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zoom RSS 資産価格がバブルに向かい金利の上昇から相場が崩れるまで突っ走る、典型的なパターン

<<   作成日時 : 2017/02/25 17:28   >>

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山崎元さんの大局的所見が掲載されている記事がありましたので、部分引用しておきたいと思います(競馬には興味がないので、その部分は省略します)(※1)。

要点としては次の通りとなりましょう。

・米国経済だが、相変わらず順調である。中国の経済も短期的には持ち直す傾向。世界的に、「もう少し財政政策を使え」という方向に向かいつつあることもプラス(日本では「特に」必要)。

・資産価格がバブルに向かい金利の上昇から相場が崩れるまで突っ走る、典型的なパターンに見える。理屈上は、FRB(米連邦準備制度理事会)と米株価の動向に注意したい。

・上昇相場について行きつつ、保有するリスク・ポジションが過大にならないように時々「少し」調整する(売却する)要領がいい。相場的にはバブルは「尻尾が大きい」ので、すべて売却して早降りすることはお勧めできない。

米国経済は利上げ局面にあって好調継続、そして中国経済がどうにか小康状態の様子ですので、「上昇相場について行きつつ、保有するリスク・ポジションが過大にならないように時々「少し」調整する(売却する)」ことが必要になります。米国金利の上昇につれて発生しつつある中国からの資金流出に注視しつつ、一定のポジションを弾力的に操縦する方針です。


[以下、引用]
◆(※1)東芝の社員は一刻も早く転職をすべきだ  会社にはもう十分すぎるほど裏切られている
山崎 元 :経済評論家
2017年2月25日

マーケットの関心は「北朝鮮問題」より「米国経済」だ!

本連載は三週に一度順番が回って来る。3週間は、世の中の景色が変わる時と、ほとんど変わらない時があるくらいの、微妙な時間経過だ。今週はどうか。

朝から晩まで、「トランプが」、「トランプが」、毎日トランプをめくるような、いささか辟易気味のニュースの連鎖を打ち破ったのは、北朝鮮の国家的指示によると思われる金正男氏殺害事件のインパクトだった。

結果的に安倍首相の訪米に「晴れの舞台」を提供したミサイル打ち上げに続き、矢継ぎ早のお騒がせであり、金正恩氏の単なる反対派粛正の延長による政権固めなのか、あるいは、彼の国の体制が崩壊に向かう不安定化プロセスが動きつつあるのか(印象は後者だが)、真実は分からないが、投資家としては、北朝鮮の暴発ないし政権崩壊は、「ありふれたレベルのブラックスワン」くらいに思っておくべきなのだろう。

相場のセオリー的には、「遠くの戦争は買い」だ。軍事衝突が起こった時には不確実性を嫌った売りが集中するが、日本の国土・経済に悪影響がないとわかると、戦争が世界的な(特に米国にとっての)有効需要創出の公共事業であることが認識されて相場的にはプラスに働くというのが、倫理・正義の観点は別として、最も典型的な相場のパターンだ。

ただし、朝鮮半島は十分「遠く」ではない。日本にもミサイルが来たらどうなるか、多数の難民が押し寄せたらどうなるか等、大きなリスクがあり(何れも、相場的には「売りの後、買い(=買い場探し)」だと思うが)、「軽い問題ではない」ので、防衛的リスクに敏感な人々の感情を今は刺激しない方がいい。「戦争には、買い場探しで」などと言わない方がいいのかも知れない。

さて、当面の問題の米国経済だが、相変わらず順調である。中国の経済も短期的には持ち直す傾向にあって、商品相場が堅調なのがその証拠である。世界的に、「もう少し財政政策を使え」という方向に向かいつつあることもプラスだ(日本では「特に」必要だが)。

資産価格がバブルに向かい金利の上昇から相場が崩れるまで突っ走る、典型的なパターンに見える。理屈上は、FRB(米連邦準備制度理事会)と米株価の動向に注意したいということになる。

だが、暴落は突然であり、世界に瞬時に連鎖するはずだから、「注意して見ていたからといって、暴落を避けられるわけではない」のが現実だろう。マーケットのコメンテーター(筆者も含まれるのかも知れない)の言に右往左往せずに、上昇相場について行きつつ、保有するリスク・ポジションが過大にならないように時々「少し」調整する(売却する)要領がいいと思う。相場的にはバブルは「尻尾が大きい」ので、すべて売却して早降りすることはお勧めできない。

東芝は解体進行中、社員は早く転職の準備を

さて、国内に目を転じると、働き方や人生計画を考えさせるような出来事が幾つか起こっている。

財界的には、何と言っても東芝の惨状だが、意図的不正に加えて追加的損失リスクもまだ残っている。医療機器、半導体部門など、競争力のある部分から切り売りして、底が抜けた原発ビジネスを死守する姿は、少なくともビジネス的には正常な判断だとは思えない。そこが「名門」の力なのか(皮肉だよ!)、なぜ上場廃止でないのかが不思議だが、実質的に解体プロセスが進行中であるように見える。

どこかで踏みとどまることができるかも知れないが、社員が幸せに働けそうなイメージは全く湧かない。優秀な技術者をはじめとして、それなりの人材価値をお持ちの方が多いはずだが(今度は皮肉でなくて、本音だ)、一刻も早く転職の準備に掛かる方がいいと思う。

特に人材市場の需給関係を考えると、ここから先の「会社の姿を見届ける」などという無駄なこだわりを持たない方がいい。社員は、会社にはもう十分すぎるくらい裏切られているのだから、ご自分の職業人としてのプライドと、個人(家族を含む)の幸せを大切にして欲しい。

一方、今後の世の中に案外大きく影響するかも知れないのが、文科省の組織的天下り問題だ。首相官邸は、この問題を徹底的に調査するとしており、官僚OBの天下りが今後しばらく、今よりも難しくなることは、方向として間違いあるまい。筆者は、天下り規制を徹底的に行ってよいと思うが、「将来の人生まで面倒を見て貰える」ことが求心力の大きな源泉になっていた官庁の、組織の結束(今までが過剰だった)が「緩む」可能性が出て来た。

今後、官庁の力がやや削がれるのと共に官僚の人材流動化(早い時点に自力で民間に転出するなど)が進む可能性があるのではないか。総論としては「いいこと」だ。それにしても、文科省筋から違法なあっせんを受けて人材を受け入れ、さらに口裏合わせにまで協力していた早稲田大学で、鎌田薫学長が未だに辞任しない責任感覚には驚くしかない。各種の報道などを見ると、この方は法学者らしいのだが、本当なのだろうか。

「働き方」や「稼ぎ方」をもう一度見直せ

さて、東芝のような企業に勤めるにせよ、官庁勤めにせよ、一つの組織に人生を委ねることがますます難しくなっている。ベストセラーとなっている「LIFE SHIFT」(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット。池村千秋訳。東洋経済新報社)が述べるごとく、長寿化がますます進行しつつあるので、われわれの多くは働き方と人生計画を見直すべき状況にある。

同書が述べるように、計画的に自己教育を人生に組み込んだり、仕事を複線化したりすることが、必要でもあり、有効でもあると思うが、これらは急には進められない。

組織で働く多くの人が今心掛けるべきは、組織の「外」の人との「人間関係のポートフォリオ」を作ることだろう。自分が新しい分野の学習をしていく上でも、新しい職場を確保する上でも、また、独立などの場合に必須の潜在顧客を持つ上でも、会社や官庁の肩書きに頼らない人的なつながりの集積が必要であり、有効だ。組織の「外」に持つ人材のポートフォリオは、育てるにも時間が掛かるし、メンテナンスも必要だが、時間と努力を投資する価値のある対象だ。

多くの勤労者にとって、経済的にも精神的にも、「資産運用」よりも「働き方、稼ぎ方」の方が重要な問題なので、「今、見直してみましょう」と是非申し上げたく思う。
[以上引用 マクロ経済動向と資産運用形成 研究室]

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