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zoom RSS 米利上げ織り込みマネーの流れ一変 不動産・金から流出、日本株は上昇

<<   作成日時 : 2017/03/12 08:50   >>

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米国の利上げという眼前の事実に対しては、じたばたしても始まりませんので、これに伴うマーケットの調整作用に従ったポジション変更を実施することになります。日経新聞にマクロ的な取りまとめが掲載されていましたので引用しておきたいと思います(※1)。

世界の運用資金は、金利の付く米国債へ向かい、金利の付かない金や商品からは流出します。また、リートは米国債利回りとの競争により、金利上昇に連動して利回りが上昇(価格は下落)します。米国ジャンク債ETFなどもリートと同様の動きがあります。

ドル円相場は、日米金利差の拡大により、普通に考えれば円安ドル高に振れますので、日本株ホルダーには有利となります。

なお、蛇足ですが、こうした米国金利上昇という情勢下(の円安局面)では、なぜか日米金利差拡大を根拠としての円安ドル高という解釈が主流となります。円高局面では威勢の良かった購買力平価説による円高論者の方々は不思議に沈黙を守られる様ですが、どのような情勢下でも一貫性のある理屈が主張できないような説は信頼性が確保できません。読者の方は現在の円安局面におけるこの購買力平価説論者の沈黙をよく記憶しておいていただきたいと思います。またまた情勢が変わって円高局面が到来すると、今度は購買力平価説がその円高の理由付けとして復活するものと思います。購買力平価説とはその程度のアバウトな説明力の理屈です。

さて、今年の米国の利上げは、6月、9月、12月の3回だと予想されていましたが、この3月の利上げが相当に確度が上がってしまい、すでにマーケットも織り込んだようですので、今年の利上げ回数は4回という予想が主流となりそうです。

ただし、この4回程度の利上げで米国株が崩れるということにはならないものと思います。崩れるとすれば、やはり中国経済の側からのマイナス連鎖だと思われます。すでにバフェット指数はかなり上昇していますので、追加で米国株ポジションを増加させるのは回避したいところです。


[以下、引用]
◆(※1)マネー 流れ一変 不動産・金から流出、日本株は上昇 米利上げ織り込む
2017/3/12付日本経済新聞 朝刊

米連邦準備理事会(FRB)による3月の利上げが確実視される中、世界の金融市場で影響を織り込む動きが加速している。米長期金利の上昇を受け、金利がつかない金や利払い負担が増す不動産投資信託(REIT)から資金が流出。一方、円安への期待から日本株が上昇している。昨年末から大半の資産の価格が同時に上がってきたが、3月に入り投資マネーの流れが一変している。
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14〜15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場が予想する利上げ確率は約9割にのぼる。2月末の約3割から急上昇した。JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳氏は「米利上げ観測が急速に高まったことで、世界の資金の流れが変わった」と話す。

2月末まではインフラ投資など米トランプ政権による政策期待を背景に資源価格が堅調に推移。加えて「米国の利上げは緩やかなペースで進む」との見方が大勢で、投資家が積極的にリスクを取る動きが強まっていた。

だが、3月に入り米利上げ観測が高まり、米長期金利が昨年12月につけた2.6%近辺まで再び上昇。これが2つの経路を通じて世界の資産価格に影響を及ぼしている。

1つ目は、利回りの高さで買われていた金融商品の相対的な魅力が薄れてしまう点だ。その代表格がREIT。金利上昇でREITが金融機関に払う利払いの負担が増すのもマイナスで、S&P先進国REIT指数は2月末比で5%下落した。

金利がつかない金からも資金が流出している。ニューヨーク市場の金先物は10日まで9日続落し、一時約1カ月半ぶりの安値をつけた。

2つ目は、米金利の上昇に伴ってドル高が進みやすくなる点だ。主要通貨に対するドルの総合的な動きを示すドル指数は2カ月ぶりの水準に上昇。ドル建てで取引される原油や銅などは割高感が意識され、商品相場は軒並み下げている。

ニューヨーク市場の原油先物相場は10日まで5日続落。一時1バレル48.31ドルまで下がり、石油輸出国機構(OPEC)加盟国が減産合意した昨年11月30日以来の安値をつけた。米国の在庫が膨らんだことも嫌気された。ロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月先物も2月末から4%下げた。

資源国株も軟調だ。ロシア株は2月末から4%、ブラジル株は3%下げた。HSBC証券の城田修司氏は「米国の利上げが加速すれば、メキシコやトルコなど経済が停滞する新興国の株は売られやすくなる」と話す。

一方、米利上げの恩恵を受ける代表格が日本株だ。米利上げで日米金利差が開けば円安・ドル高が進みやすくなり、日本の輸出企業の業績を押し上げるためだ。トヨタ自動車株は3月に入り2%強上昇した。昨年末から2月末までは0.02%高とほぼ横ばいで推移した日経平均株価は10日に昨年来高値を更新した。

世界の銀行株にも資金が流入している。MSCIの世界銀行株指数は2月末から2%強上昇。長期金利の上昇を受け、銀行の利ざやが改善するとの期待が強まっている。

今後の焦点は年内の米利上げ回数とともに「トランプ政権が掲げる政策がどこまで実現するか」(クレディ・スイス証券の松本聡一郎氏)に移る。インフラ投資や減税の実現性が高まれば米長期金利が一段と上昇し、今のマネーの流れがさらに強まる可能性がある。
[以上引用 マクロ経済動向と資産運用形成 研究室]

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