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zoom RSS アベノミクス、完全に成功…戦後3番目の長期好景気突入、「失われた20年」を脱出

<<   作成日時 : 2017/05/04 17:37   >>

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日本経済の現状についは、細かい点では多少の異論はあるものの、概ね高橋教授の指摘通り、アベノミクスは成功しているという採点結果になるものと思います(※1)。

日本の失業率は2.8%と超完全雇用の状態にあります。物価上昇率が抑制された超完全雇用というのは、マクロ経済政策の究極目標ですので、現在の日本経済では、それが達成されているということになりそうです。ここでGDP成長率上昇目的で財政政策を積極的に打つとしますと、賃金上昇に伴う物価上昇が始まると考えられます。実際に一部の人手不足業種(ヤマト運輸など)では、すでに料金値上げの動きがあります。

もちろん超完全雇用とはいえその中身が問題だ(非正規雇用比率が高い)、という議論は当然存在しますし、所得格差拡大などの歪みが生じているのもまた事実ではありますが、あくまでもマクロ経済学的(経済全体的)には良好な経済状態にあることは否定できません。おそらくは、日銀の金融緩和の効果と、米国の景気拡大の波及効果によるものと思われます。

ここで中国経済と北朝鮮問題が現状維持であるならば、当面はリスクは取れる経済状況ではありますが、一方でバフェット指数は要注意ゾーンにありますので、余り積極的に突っ込む場面ではないものと思います。


◆(※1)アベノミクス、完全に成功…戦後3番目の長期好景気突入、「失われた20年」を脱出
文=高橋洋一/政策工房代表取締役会長、嘉悦大学教授 2017.05.02 ビジネスジャーナルより

2012年12月に始まったアベノミクス景気が、バブル期を超えて戦後3番目の長さになった。現在の景気は、安倍政権の経済政策が功を奏しているのか。

これについて日本経済新聞は、景気回復の実感が乏しいとして、その理由に潜在成長率の低下を挙げている。マクロ経済分析の問題であるにもかかわらず、金融緩和に触れていないのは不思議だ。

景気の動向は、内閣府が作成する景気動向指数によってみることができる。景気動向指数の一致系列指数によって、景気が改善または悪化しているかにより、回復期か後退期なのかが判定されている。

景気動向指数の一致系列指数としては、以下が挙げられる。

・生産指数(鉱工業)
・鉱工業用生産財出荷指数
・耐久消費財出荷指数
・所定外労働時間指数(調査産業計)
・投資財出荷指数(除輸送機械)
・商業販売額(小売業、前年同月比)
・商業販売額(卸売業、前年同月比)
・営業利益(全産業)
・有効求人倍率(除学卒)

これらをみてもわかるが、幅広い経済部門から経済指標が選ばれている。

一致系列で指数は、生産面に重点が置かれている。筆者は経済を分析する際、第一に雇用、第二に所得をみる。つまり、雇用が確保されていれば経済政策は及第点であり、その上で所得が高ければ、さらに満点に近くなる。それ以外の指数、例えば輸出や各産業別の景気分析、所得の不平等などは、人それぞれの価値判断が入るので、評価の対象外にする。経済をシンプルに考えているので、景気判断に必須な経済指標としては、失業率(または有効求人倍率、就業者数)とGDP統計でだいたいの用は足りる。

こうした筆者の立場から見ると、景気動向指数の一致系列指数は、生産面の指標が重複し、雇用統計が足りないと考える。今の失業率2.8%はバブル景気以来なので、及第点を与えられる。ただし、14年の消費増税以降は消費が伸び悩み、GDPはそれほどでもないので満点とはいえない。

前出の日経新聞のように雇用を重視しない解説をみていると、経済がわからなくなってしまう。同紙読者は大企業正規雇用者が多いと考えられるので、雇用など確保されていて当然というスタンスなのかもしれない。その立場からみれば、雇用政策たる金融政策には関心がなく、金融市場に影響を与える金融政策にしか興味がないのかもしれない。

雇用を経済政策のミニマムラインとする筆者からみれば、アベノミクス景気は実感できる。筆者の勤務する大学はいわゆる一流校ではなく、そのときどきの「景気」によって、就職率が大きく変化する。4、5年前には卒業生の就職率が芳しくなく、なんとか学生を就職させるのに四苦八苦だった。ところが、今や就職で苦労することはかなり少なくなった。この間、学生の質が向上したとはいえないにもかかわらずだ。これは、アベノミクスの金融緩和によって失業率が低下したことの恩恵である。

アベノミクスの勝利

以上は経済的な分析であるが、アベノミクスの成否は政治的には決着済みである。どのように野党が批判しようが、アベノミクスの勝利である。経済的には、「景気がいいのはアベノミクスと無関係」という方便も使えなくもない。しかし、政権交代とともに景気回復が始まり、その後、野党は国政選挙で惨敗が続いているので、政治的には勝負ありだ。

名目経済成長率について、IMFデータによって1980年代、90年代、2000年代、10年代の平均の世界ランキングをみてみよう。日本のランキングは、以下のとおり。

・1980年代:138国中下から28位
・90年代:150国中最下位
・2000年代:188国中最下位
・10年代:190国中下から15位

日本の場合、下から20位くらいであれば十分にやっていける。名目経済成長率は、マネー供給量の伸び率と7割程度の強い相関がある。この伸び率は人為的に動かせるので、マネー供給量を増やせば名目経済成長できるといってもいい。ちなみに、1990年代、2000年代の日本のマネー伸び率は世界で最下位だった。これが失われた20年の原因である。

アベノミクスによって、日本は失われた20年からようやく脱出しようとしている。これこそが、野党がなんだかんだと批判しても、打ち破れない真理である。
(文=高橋洋一/政策工房代表取締役会長、嘉悦大学教授)
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[以上引用 マクロ経済動向と資産運用形成 研究室]

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