マクロ経済動向と資産運用形成 研究室

アクセスカウンタ

zoom RSS 鉄鉱石、予想外の値下がり 中国の資産バブル潰しが波及

<<   作成日時 : 2017/06/27 19:46   >>

トラックバック 0 / コメント 0

原油価格が下落し、鉄鉱石の価格もまた下落(※1)。すべての原因は中国の需要低迷にありそうです。

中国政府当局の腕力による引締めが原因なのか、それとも本当の需要減退なのか、判断の分かれるところではありますが、当室としては本当の需要減退と見ます。投資上は要注意な兆候ではないかと思います。


[以下、引用]
◆(※1)鉄鉱石、予想外の値下がり 中国の資産バブル潰しが波及

2017/6/27 2:00日本経済新聞 電子版

国際商品市場で鉄鉱石相場が下落している。主因は最大の消費国、中国にある。マンションなど住宅向けの鋼材需要が増えると思いきや、資産バブルに目を光らせる中国当局が引き締めに動き、鉄鋼会社の目算は大外れ。行き場を失った鉄鉱石の在庫は過去最高の水準に積み上がっている。

■金融監督強化で需要の読み狂う

鉄鉱石価格の指標となる鉄分62%のオーストラリア(豪)産鉄鉱石の中国向け価格は13日、1トン53.00ドルと昨年6月以来1年ぶりの安値を付けた。今年2月に90ドル台まで上昇したが、その後は右肩下がりになっている。
画像

価格の下落は、中国の鉄鋼各社の需要の読みが狂ったせいだ。中国の鉄鋼生産は3、4月と2カ月連続で過去最高を更新。インフラ投資や不動産開発向けの需要が増え、生産が活発になった。需要の拡大が続くと読み、中国はオーストラリアや北朝鮮からの鉄鉱石の輸入を増やした。

ところがだ。中国当局が4月ごろから「影の銀行(シャドーバンキング)」潰しに力を入れ始める。個人や企業の余剰資金が金融機関の売る「理財商品」という金融商品を経由し、不動産開発会社などに流れるのがシャドーバンクの特徴で、バブルの温床になりやすい。習近平指導部の号令一下、当局が金融機関の監督強化などに乗り出したため、短期金利が跳ね上がるなど金融は引き締め気味になった。不動産市場に波紋が広がり、鋼材需要が落ちたというわけだ。

経済指標はそのあたりの様子を物語っている。たとえば中国の代表的なマネーサプライ(通貨供給量)の現預金総額(M2)は5月末の前年同月比の伸びが過去最低になった。1〜5月の不動産開発投資の前年同期比の伸びは8.8%と、1〜4月から0.5ポイント縮小した。北京や上海などの大都市では住宅購入規制の影響もあり、新築住宅価格が頭打ちになっており、先行きは「中小都市にも購入規制が広がり、不動産市況は悪化する」(ゴールドマン・サックス)。5月の鉄鋼生産は4月から減少に転じた。

■個人マネー退散、鉄鉱石先物が急落

欧米諸国が中国の鋼材に反ダンピング(不当廉売)課税をかけているので、以前のように在庫のだぶつきを輸出で解消するのは難しい。鋼材の在庫が積み上がり、原料の鉄鉱石は余りに余っている。中国の主要45港の鉄鉱石の港頭在庫は1億4000万トン超と、史上最高の水準に膨らんでいる。

野村証券の大脇絵里エコノミストは「内需拡大に期待して中国国内の鉄鉱石市場に流れ込んでいた個人マネーが離れていった」と指摘する。遼寧省・大連の商品取引所では鉄鉱石の先物取引が可能だ。個人マネーの流出で中国の鉄鉱石相場が下落し、国際指標の押し下げにつながった面が大きいようだ。大連の鉄鉱石先物相場は今年のピークから半値ほどになっている。

鉄鉱石価格の下落は海運市況に響く。英豪リオ・ティントなどの資源メジャーが鉄鉱石を運ぶ船賃の引き下げ圧力を強めており、主要船型「ケープサイズ」の1日当たりの用船料は1万ドルを下回る。ばら積み船市況の総合的な値動きを示すバルチック海運指数は約4カ月ぶりの安値圏だ。「鉄鋼生産の伸びがけん引し、例年夏場に海運市況は回復する傾向があるが、今年は浮上のチャンスを見つけられない」(海運市場を調査・分析するトランプデータサービスの海老原良代表取締役)との声が上がる。

バブルを用心し、市場ににらみをきかす中国当局に翻意は期待できない。鉄鉱石相場が先行き明るさを取り戻すのも望み薄かもしれない。
〔日経QUICKニュース(NQN) 尾崎也弥〕
[以上引用 マクロ経済動向と資産運用形成 研究室]

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

鉄鉱石、予想外の値下がり 中国の資産バブル潰しが波及  マクロ経済動向と資産運用形成 研究室/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる