バフェット氏に従うべきか?

10月17日のロイターに、「米著名投資家のウォーレン・バフェット氏はニューヨーク・タイムズ紙に寄稿し、自分は米国株を買っていると明らかにした。」という記事が掲載されていました。

◆「同氏は「株を買い入れるルールは単純だ。他の人々が強欲になっている時に恐れ、皆が恐れを抱いている時に欲を出すことだ」と述べた。
同氏は、経済ニュースは悪く、金融市場は混乱し、失業者は増加し、企業活動は減退していることを認識しているとしながらも「市場心理や経済が上向く前に、おそらく市場は上昇に向かい、しかも大幅に上昇するだろう。コマドリを待っていたら、春は過ぎ去ってしまう」と指摘した。
さらに「米国の多くの健全な企業の長期的な繁栄に対して不安を持つことは、理にかなっていない」と述べた。」
 (以上、「自分は米国株を買っている=ウォーレン・バフェット氏」08/10/17 ロイターより抜粋)http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPnTK826457020081017

バフェット氏は米誌フォーブス2008年度版「世界長者番付」では世界第一位の資産家で、その資産は約6兆6千億円とされています(※1)。

同氏の投資方法は、大まかにいうと低PBRを前提とし、株価キャッシュフロー倍率を基準にした優良株投資とされています。業態として理解し易い企業(=キャッシュフローが安定的で将来予測が立て易い)の株を底値に近い価格(=低PBR)で購入し、長期保有するスタンスです。

たとえば氏の保有株としては、ワシントン・ポスト、アメリカン・エクスプレス、ウェルズ・ファーゴ、コカ・コーラなどが有名です。

最近では、この金融危機の中で割安と判断したのか、ゴールドマン・サックスとGEの優先株を大量に引き受ける決定をしました。GS優先株は50億ドル(9/23発表)、GE優先株は30億ドル(10/1発表)にもなります(※2)。ちなみにそれらの優先株の利回りは10%となっていますので、最悪でも10年で元が取れ、長期保有する限り損はしない計算となっています。

この時期に多額の投資をするのはいささか早いのではないかという気もしますし、10/17の寄稿もいわゆるポジショントーク的な勘繰りもしたくなりますが、しかし、これまで株式投資の世界で有名な投資家も相当数いるにもかかわらず、バフェット氏以上に株式投資で資産を築いた人はだれもいません。ジョージ・ソロスもジム・ロジャースもジム・クレイマーも確かに有名ですが・・・。

今回の相場も、真の底はまだ先かも知れません。米国住宅市場がまだ下げ止まっていませんので・・・。しかし、誰にも分からない真の底で思い切り安く買おうとするところに、我々凡人の間違いがあるような気もします。

バフェット氏のような有利な優先株の購入は我々には望むべくはありませんが、買いのタイミングが将に今であり、また購入するべき株が証券会社と総合電気メーカーのトップ企業の株だというのであれば、日本で言えば、野村証券とパナソニックということになるのでしょうか。バフェット氏の言動に素直に従うのも一つの方法でしょう。

知人の証券マンが冗談で言っていましたが、証券会社の株は「日経平均連動投信のようなもの」なのだそうです。多少大きめのレバレッジも効いていますし、株が持ち直す場合には上げ幅も相当期待できるのかも知れません。

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◆(※1)2008.10.3付日本経済新聞による。
◆(※2)2008.9.23付日経ネット、および2008.10.2付日本経済新聞による。
◆「【ニューヨーク=山下茂行】米証券大手ゴールドマン・サックスは23日、総額75億ドル(約7900億円)の増資を実施すると発表した。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが優先株50億ドル分を引き受け、残りの25億ドルは公募増資で普通株を発行する。米政府は金融機関が保有する不良資産の買い取りなどを軸とする金融安定化法案を準備しているが、ゴールドマンは金融不安の再燃に備えて大規模増資に踏み切った。
バークシャーが引き受ける優先株は利回り10%相当の配当が付く。これとは別に今後5年間の間に50億ドル相当の普通株を購入できる権利も取得した。行使価格は一株あたり115ドルと、23日のゴールドマン株の終値(125ドル5セント)を約10ドル下回る。全額が行使されれば増資額は125億ドルに膨らむ計算。」(以上、日経ネット全文)http://markets.nikkei.co.jp/features/12.aspx?site=MARKET&genre=000z3&id=AS2M2400Z%2024092008