FXに関する当室の見解

FXについては、どこかで触れようと思っていましたので、この機会に述べておきます。当室管理人もFXの研究と実践はしましたが、ほぼバクチというのが結論です。

「気軽なFX」に対する警告 - 山崎元のマネー経済の歩き方」(※1)というコラムで、山崎氏は、レバレッジで差益が拡大するために、かなり儲かるような言い回しで人にFXを勧める本があることに対して相当にお怒りですが、それもごもっともだと思います。レバレッジがかかっている分だけ当然リスクも拡大しているわけです。

FXでの利益は、①為替差益、②スワップポイント(金利)の2種類になります。

①の為替差益については、マクロ経済の動きや各国の金利動向などから相場のトレンドを推測する必要があり、捉えられても大まかな動きだけだと思います。当室管理人も手持ち資金で実際に取引を数ヶ月繰り返してみました。株で使用しているテクニカル指標も参考にしてみましたが、ハズレが多く、チャートもあまりアテにはなりません。短期トレンドを予測するのは大変困難で、かつまた短期売買で安定的に利益を得るのは無理、というのが率直なところです。

②のスワップポイントは、過去の統計データで逆相関またはそれに近い関係にある複数通貨を組み合わせて購入する一見手堅い手法に見えますが、過去の統計通りに今後も相場が動くという保証が全くなく、また日々の利息を溜め込むためにはかなり長期の投資期間が必要です。今回の各国協調利下げのような状況がありますと、円独歩高と金利低下のダブルパンチで、撃沈された方が大半ではないでしょうか。円だけが高くなり、過去の逆相関統計など無意味でした。さらに海外の金利が下げられるとスワップポイントも減少しますので、投資期間を予定よりも延長しないと円高の含み損が元に戻りません。

結局、日本の金利が低下傾向にあり、かつ海外の金利が上昇傾向で、円安がゆるやかに進行しそうな時に限ってスワップポイント狙い(と若干の為替差益)が成立するくらいで、あとはヤマ勘の世界であると思います。その場合でも、よほど速い情報で対応できる環境にいる人でないと利益を得るのは極めて困難ではないでしょうか。

◆(※1) 「かつてFXの勧誘広告がよく使った手だが、証拠金を元本にして利回りを計算する。この本でもレバレッジを10倍として英ポンドの必要証拠金が20万円、豪ドルの必要証拠金は9万円なので、それぞれのスワップ受取から計算した年率利回りが約45%と約60%となって、「利回りで判断すると、豪ドルのほうが断然おトク」と紹介する。ただし、利回りは証拠金額の設定ではなく円と外貨の金利で決まる。これをレバレッジでリスクを取って10倍に拡大しただけだ。この種の広告は、さすがに金融商品取引法施行後には見かけなくなっていたが、こんなかたちで生きていたのか。10倍のレバレッジで豪ドルのロング・ポジションを取ることのリスクが重要であり、証拠金に対する「利回り」で得失を判断すべきものではない。「おトク」という書き方は、きわめて不適切だ。」
 (以上、「「気軽なFX」に対する警告」山崎 元(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員)11/11付 ダイヤモンドオンラインより抜粋) http://diamond.jp/series/yamazaki_econo/10056/