オバマ大統領就任日のNYダウは前日比332.13ドル安の7,949.09ドルで終了

強気の人がいなくなってしまったような様相で、多少淋しさがあります。幾分強気なのは、さわかみファンドと当室管理人くらいのものでしょうか。オバマ大統領の就任日1月20日のNYダウは、前日比△332.13ドル安の7,949.09ドルで引けました。かなり安い水準だと思います。

これは或る程度、経済政策の催促相場だと思います。大統領就任日に下げたということは、市場が待っているのはオバマさんではなくて、経済対策の方だということです。

結局のところ、みんなが期待しているのは、「オバマ新政権が掲げる経済対策にかかる財政支出は8250億ドル。「市場では、この額に上積みし1兆ドルの大台乗せへの期待感が強い」(国内投信)という。立花証券執行役員の平野憲一氏は「議会通過はG7開催と同時期の2月13日ごろではないか。それまでは、日米ともに株式市場は日々のニュースに一喜一憂し、株価は失望売りと期待リバウンドを繰り返すとみている」と述べた。」(※1)・・・と、ロイターが伝えているようなことだと思います。

もっと具体的には、当室管理人の勝手な解釈ですが、ガイトナー氏の財務長官就任催促でしょう。財務長官が空席では、経済対策は打てません。

「ガイトナー氏は、納税漏れが発覚し批判を浴びているが、現在の金融危機に対応するには最高の逸材との声が多く、承認の可能性が濃厚となっている。」(※2)・・・とロイターが伝えている通りに、あっさりと承認されれば多分問題ないのですが。問題ない、というのは株価は戻すだろうということです。しょうがない人ですね、緊急事態なのに。

しかしまあ、昔、漢の高祖の配下というのは、ばくち打ちやこそ泥などの寄せ集めでした。才能があれば、緊急事態です、小額の納税漏れくらい罰金だけで十分でしょう。聖人君子を選んでいるわけではありませんから、米上院財政委員会の方が目先の小事にとらわれ過ぎだと思います。

このレベルでは、少し余力を残しつつ、仕込むのもいいと思います。下がると買うのが怖くなりますが・・・。

またまたバブル崩壊のころの昔話をしますが、当時銀行株が徹底的に売り込まれまして、もともと80万円くらいでありました某都市銀行が1株10万円近辺となりました。10万円を割り込んだら買おうと思って眺めていましたら、やがて9万円台に突入しました。さすがにこれは安いと思ったので少しばかり仕込みました。しかし、それが底値ではなく、さらに下がって5万円台となりました。ここまで下がるとは考えておりませんでしたので、怖くなって処分しました。

その後、りそな銀行への公的資金注入があり、それから株価は回復し、その都市銀行の株価は10数倍となりました・・・。9万円で持っていても、10倍近くにはなっています。

現在のNYダウや日経平均は、その昔、当室管理人が9万円で買ったその都市銀行の株価位置くらいにあるような感じがしています。もしかすると、まだここが底ではなく、もう一段の下げがあるのかも知れません。しかしながら、もうすでに将来的値上がり益が十分期待できる買値水準には到達しているものと思います。

悲観論が強くなると、1929年の世界恐慌時代と株価の動きを比較する人が増えますが、経済政策の枠組みが確立していなかった時代の恐慌と比較してみても無意味であると思います。政策金利は十分低下しました。あとは、財政政策あるのみでしょう。

■金利面で米国に政策余地があるとすれば、ツイスト・オペレーションだと思います。短期国債を売却して長期国債を買うことにより、長期金利の低下を促す政策です。長期金利が低下すれば、住宅ローン金利も低下します。その昔、P.サミュエルソンが提案した政策で、白川日銀総裁の著作「現代の金融政策」(08/03/17日本経済新聞出版社刊)にもその概要が説明されています。

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◆(※1)「実際の20日の就任式当日に米国株式市場は急反落。就任式当日の下げ幅としては米史上最大となった。世界的な金融危機への懸念に投資家の意識が向かったためだ。一方で、オバマ新政権への期待先行による株価上昇が早々に終わり、市場が再度、金融問題や実体経済という現実だけに目を向け始めたと断定する声は意外に少ない。」
 (以上、「厳しい現実との間で、オバマ米政権への期待続く」 09/01/21 ロイターより抜粋)http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36001420090121
◆(※2)「焦点:ガイトナー次期米財務長官の指名公聴会、納税漏れでも承認濃厚」(09/01/21 ロイター) http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-35999920090121