長期投資の参考指標/経済成長のスイートスポット・ステージ

新興国の経済成長に基づいた株価上昇を狙うためには、その国の経済成長の基になる長期の人口動態分析が重要になってきます。経済成長の条件が整って成長率が高くなるのは、各国の人口構成で労働人口比率が高くなる段階とされ、その段階はスイートスポット・ステージと称されています。

そこで、各国人口構成の時代的変化段階に基づき、経済成長の段階をステージ1からステージ4までに区分して、図式化するならば、次の様に要約できるとされています(週刊東洋経済による)。
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現在は2009年12月ですから、この図の2010年の段階に立って思案するとすれば、投資先として有望とされるBRICSの中でも、中国はすでに経済成長の終局段階に到達しつつあり、ロシアに至ってはすでに人口動態による経済成長はとうの昔に終焉してしまっていることとなります。

つまり、このスイートスポット戦略から判断した場合に、BRICSの中で経済成長を見込んだ投資先として有望なのは、ブラジルとインドの二カ国だということです。特に、インドの成長期間は今後も長く続きそうです。

ちなみに、日本はすでに成長時期を過ぎてしまっています。1990年以降のバブル崩壊後に日本の経済成長率が著しく低下している基本的要因は、当室では基本的に、①団塊の世代による老後資金確保のための貯蓄超過、②それによる需要不足を補い切れていない政府の財政出動不足、③国債買い切り不足の日銀の消極姿勢という三点にあると考えていますが、経済成長率の低下原因はこうした人口動態の変化にもあるようです。

それにしても、この図表を良く見ますと、米国というのはまだここ10年間くらいは経済成長が継続しそうなスイートスポット時期が続きます。それだけを取って見ても、まだ当面は投資運用に悲観的になる必要はないと思います。米国、インド、ブラジルでしばらく大丈夫です。とはいえ中国も、国としての成長率は鈍化するとしても、人口が多く、また国内の発展段階も地域差が大きいため、地域、業種によっては成長余地はまだしばらく相当あると思います。

目先の日経平均の動きに惑わされることなく、こうした長期的視野に立った投資概念も念頭に置いておけば、最終的な判断での間違いは相当程度減らせるものと思います。