バーナンキFRB議長の発言に新味なく株価は続落か

金曜日8月27日のNYマーケットは、バーナンキFRB議長が、景気回復の継続を確実にするため、「あらゆる可能な手段を講じる」と表明したことを好感して上昇に転じました。

チャート的には波状的な動きの中の底打ち陽線(かどうかはまだ不明ですが・・・)ということで、上方転換のような印象があり、買いたくなってきます。

しかしながら、バーナンキ発言の中身をよく読んで見ますと、ブラインダー元副議長が説明しているように、「必要があれば追加策を講じる用意がある」と主張しているだけで、具体的に何らかの政策発動の実施が決まったというわけではありません(※1)。今後、株価が大きく下落するような場面があれば、これまでのように即座に金融緩和の具体策を打ち出して来るのは確かなところですが、そうでなければ当面現状維持の様子見ということだと思います。

したがって、米国株式相場としては、大きな下げではなくて、上下動を繰り返しつつ、小刻みにずるずる下げる傾向が継続するものと思われます。

また、FRBが追加の金融緩和をほのめかしたため、普通に考えればドル安円高方向への力が働くはずです。したがって、日本株については、民主党が代表選挙に集中して政策実行どころではなくなっていますので、その間隙を縫って、9月14日の投開票までの間に、さらなる円高と株安が進行するような気がします。当室としても、日本株は様子見か、少し空売りか、どちらかにしたいと思います。

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           (8/27NYダウ1年間:SBI証券より)
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           (8/27日経平均1年間:SBI証券より)

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◆(※1)FRBは目先、一段の緩和には消極的な可能性-ブラインダー元副議長(2010/08/27 ブルームバーグ)
「8月27日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のアラン・ブラインダー元副議長は、バーナンキFRB議長は短期的には非伝統的な手段を通じた一段の金融緩和には消極的な可能性があると指摘した。

ブラインダー元副議長はブルームバーグラジオの番組「ザ・ヘイズ・アドバンテージ」のインタビューで、カンザスシティー連銀が主催した米ワイオミング州ジャクソンホールでの年次シンポジウムでの27日の講演で、バーナンキ議長は「必要があれば」追加策を講じる用意があるという点を強調したと指摘。元副議長は「バーナンキ議長は今すぐ何らかの行動にでようというのではない。議長はそうした行動の有効性についてやや悲観的なのではないか、とわたしは思った」と語った。

元副議長は「バーナンキ議長が一人だけで行動しているなら、一段の対策はより近いのかもしれない」とした上で、「連邦公開市場委員会(FOMC)のメンバーの中には一部強力な反対勢力が存在する」と説明した。」
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=amgOyPpV2o2w

◆バーナンキFRB議長:必要に応じ追加緩和策実行へ(2010/08/27 ブルームバーグ)
「8月27日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、連邦公開市場委員会(FOMC)が景気回復の継続を確実にするため、「あらゆる可能な手段を講じる」と表明。成長が減速した場合に取り得る選択肢を明らかにした。

バーナンキ議長は、証券の買い取りにどのような金融刺激効果があるかについて説明。FRBによる国債買い取りにより、投資家はリスクのタイプが似通った異なる種類の債券への投資に動き、利回りを低下させることにもなると説明した。2つ目の選択肢として、FRBが「市場が現在織り込んでいるよりも長期間」低水準の政策金利を継続すると伝えることだと説明。このほか、現行0.25%となっている準備預金金利を0.1%もしくはゼロに引き下げることが第3の選択肢だと言及。」
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=avAOtkLrrCh4

◆FRB議長:必要な場合には一段の景気てこ入れの用意(2010/08/28 WSジャーナル)
「バーナンキ議長は「必要と判断した場合に追加措置を実行する余地はある」と強調した。
今回の議長講演は過去数カ月間にFRBの政策が著しくシフトしたことを示唆するこれまでで最もはっきりしたシグナルとなった。今年初めには、危機対策からの出口戦略に多くの時間が割かれ、FRBは、複数の緊急融資プログラムを段階的に終了していたが、現時点では、追加金融緩和の可能性が高まっている。
今後の選択肢としては、長期証券購入プログラムの再開が有力とみられ、実施されることになれば既に低い長期金利の一段の低下につながる可能性がある。FRBは短期政策金利は既にゼロ%付近に引き下げている。また、FRBは1兆7000億ドル相当の米国債と住宅ローン担保証券を購入しており、その購入拡大の可能性がある。」
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Foreign-Currency-Markets/node_95325