「証券優遇税制」は2013年末まで2年間延長

どことなくそんな予感はしていましたが、12月14日に、「証券優遇税制」が2013年まで2年間延長となることが決まりました(※1)。株式売却益にかかる税金が現行の10%で据え置きなのと、20%に引上げられるのとでは、投資家の受ける心理的なインパクトは相当違います。もちろん、当室が現在のところ運用の主力に据えている毎月分配型リート投信の分配手取りも大きく差が出ますので、税率が10%のまま維持された方が助かることは言うまでもありません。都合のいいことを言えば、このまま永続的な制度にして欲しいところです。

いずれにしても、せっかく日銀が珍しく大奮発して株式ETFやREITの買入れという株式市場の活性化策を取ろうとしている矢先ですから、その腰を折ることなく若干の政策的援護射撃が出来た点では評価して良いと思います。

なお、ロイターによれば、「リーマンショックのような激変がない限り、3年後には(本則に戻すことを)実施する」(五十嵐財務副大臣)ことを明確にしたとされています(※2)。

2013年、頭に入れておきましょう。

(以下引用)
◆(※1)証券優遇税制、2年延長を決定

「政府は14日、上場株式の売却益などにかかる所得税率を軽減する「証券優遇税制」について、期限切れとなる2011年末以降、2年間延長することを決めた。

16日にも閣議決定する11年度税制改正大綱に盛り込む。

証券優遇税制を巡っては、当初、財務省は11年末で廃止する方針を示したが、金融庁や国民新党、経済界が強く反発していた。最終的に野田財務相と自見金融相が14日に会談し、13年末までの延長で合意した。

証券優遇税制は、上場株式や公募投資信託の配当金や分配金、売却益に対する所得税率を、本来の20%から10%に軽減する仕組み。金融市場の活性化を目的に03年に時限措置として導入され、期限の延長が繰り返されてきた。」
(2010年12月14日22時33分 読売新聞)


◆(※2)企業を優遇、個人は富裕層中心に大幅増税=11年度税制改正大綱(2010年 12月 16日付 ロイターより抜粋)
「<繰り返される証券優遇税制延長劇に終止符の文言> 
証券優遇税制は2011年末までの期限を2013年末まで2年間延長する。軽減税率の廃止と併せて導入する予定の日本版ISA(少額投資非課税制度)も導入時期を2年先送りし、2014年1月からとする。繰り返される延長劇に終止符を打つために大綱に「経済金融情勢が急変しない限り、確実に実施する」と明記し、「リーマンショックのような激変がない限り、3年後には(本則に戻すことを)実施する」(五十嵐財務副大臣)ことを明確にした。 

証券優遇税制は上場株式などの配当や売却益などにかかる所得税と住民税の税率を本則の20%から10%に軽減する措置。金融市場の活性化を目的に、03年に時限措置として導入され、08年の金融危機などを理由に過去2回延長した。10年度税制改正大綱で12年に廃止することを決定していたが、デフレ状況下での軽減税率廃止による市場への悪影響を懸念する金融庁と国民新党に押し切られ、再延長した。」
(以上引用)
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               (2010年12月3日付日本経済新聞より)