ユーロの下落は継続か

ユーロは依然として弱含みのようです。ただ、エキュー時代も含めた歴史的なレート水準としては、結構頃合の水準にまで下落して来てはいます。

マーケットには様々な意見があるものの、①ECBが金融を緩和していること(※1)、②ギリシャ債務問題が最終的に未解決、③欧州共同債発行あるいは財政統一が未達成、という事情から判断すれば、まだもう少し下落継続と見た方が妥当な様相です。ユーロ安による域外輸出伸張は見込めますが、この世界的不景気の中ですから、有効性の程度は不明です。

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 (ユーロ円チャート:ロイターより。なお、ユーロの導入は1999年1月1日、それ以前はエキュー)

[以下、引用]
◆ユーロ100円割れこうみる:通過点に過ぎない、企業のヘッジが焦点に=シティバンク 高島氏
2011年 12月 31日 13:23 JSTロイターより
 <シティバンク銀行 チーフFXストラテジスト 高島修氏>

 ユーロ/円の100円割れは通過点に過ぎない。ユーロを今の危機から脱出させようとすれば、ユーロ/ドルは1.3ドルというよりは1.25ドル、場合によっては1.20ドルなど、ユーロ安が進むような政策──欧州中央銀行(ECB)の利下げも含めて──をやらざるを得ない。そうすると、ドル/円は77円中心だとしても、ユーロ/円は95円程度は見えてくる。日本の輸出企業の売りヘッジが遅れていることも重しになる可能性がある。社内レートは108円とか110円とか言われている中にあって、このユーロ売り/円買いヘッジがどうなってくるのかが今後焦点になってくる。
 (東京 31日 ロイター)


◆ユーロ100円割れこうみる:EU首脳会議見極めまで下落トレンド継続=IGマーケッツ証券 石川氏
2011年 12月 31日 13:23 JSTロイターより
 <IGマーケッツ証券 為替担当アナリスト 石川順一氏>

 欧州債務問題が意識された。年初から本格稼働する欧州金融安定ファシリティ(EFSF)の資金余力に対する懸念が根強く、国際通貨基金(IMF)に関しても1500億ユーロの支援枠しか用意できなかった。こうした中で、年初の3カ月にはイタリアの国債大量償還などを迎える。安全網の構築が不完全の中で、債務危機に面と向かわなければいけない状況を市場は見透かしている。今後については、1月30日に開催される予定の欧州連合(EU)首脳会議で、不安を払しょくできるかどうかがポイントだ。それまでにも欧州中央銀行(ECB)理事会があるが、ここで国債買い入れ拡大など市場が期待する政策が打ち出される可能性は低い。よって、1月30日のEU首脳会議を見極めるまでは、ユーロの下落トレンドは続きそうだ。
 (東京 31日 ロイター)

◆(※1)ユーロ圏銀行間金利が低下=欧米短期市場
2011年 12月 29日 00:35 JST
[フランクフルト/ロンドン 28日 ロイター] 28日の欧米短期金融市場では、ユーロ圏の主要銀行間金利が5営業日連続で低下した。欧州中央銀行(ECB)が実施した初の3年物オペで、5000億ユーロ近い資金が市場に供給されたことが背景にある。

ユーロ圏の銀行は前週末23日、3年物オペで落札した資金を受け取った。

ただ流動性があふれているにもかかわらず、銀行間の相互不信は解消されていないもようで、銀行は手元資金を同業への融資には回さず、ECBの翌日物預金に預け入れている。

ECBが同日発表したデータによると、翌日物預金残高は過去最高の4520億ユーロに膨らんだ。また翌日物貸出残高も60億ユーロを超える水準に高止まりしている。

3カ月物欧州銀行間取引金利(EURIBOR)はこの日、1.396%から1.387%に低下した。

6カ月物は1.648%から1.64%に、1年物は1.976%から1.967%にそれぞれ低下した。

過剰流動性の影響を最も受けやすい1週間物は0.846%から0.836%に低下した。

3カ月物ユーロLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)は1.33286%から1.32429%に低下した。

一方、3カ月物ドルLIBORは0.57925%に小幅上昇。欧州の銀行がドル資金の調達に依然として苦戦していることを示している。

ユーロ圏無担保翌日物平均金利(EONIA)は0.422%から0.417%に低下した。
[以上 引用]