ムーディーズ、銀行格下げ開始へ-欧州景気回復に一段と打撃も/ブルームバーグより

ムーディーズが、銀行の格付け引き下げ態勢に入っている様です(ムーディーズは4月13日、銀行の格付け見直しを5月初旬に開始すると発表)。

銀行の格下げは、景気には貸出の圧縮によるマイナス効果があります。記事の中で、「格下げされれば「銀行のレバレッジ解消圧力が一段と高まり、欧州の景気回復を阻害する」と指摘」されている通りです。

格下げ→資金調達コスト上昇→貸出金利の上昇→貸出減少→企業投資減退→景気にマイナス となります。

マーケットはつながっていますので、景気にとってマイナスとなるのは、欧州だけというわけには行きません。「格付け会社の見解など、もうどうでもいいと言いたいところだが、残念ながらそうは言えない」という指摘がマーケットのホンネでしょう。

当室は引き続きベア・スタンスでの様子見です。こうした若干の弱気場面では、トリプル・ベア投信か、もしくは証券会社株のような日経平均に増幅連動するような株の空売りができれば素晴らしいのですが、さすがに多額の資金を投下する勇気は当室とて持ち合わせてはおりません。一度戻す場面があれば、検討してみたいと思います。

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(NYダウ1年間チャート:SBI証券より引用、2012.05.11)

[以下、引用]
◆ムーディーズ、銀行格下げ開始へ-欧州景気回復に一段と打撃も/ブルームバーグより

5月9日(ブルームバーグ):米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは今月、銀行100行余りの格付け引き下げを開始する。対象行は資金調達コストが押し上げられ、融資抑制を余儀なくされる恐れがあり、経済成長にとっても脅威となる。

ムーディーズの2月の発表によると、フランス最大の銀行BNPパリバや独最大手のドイツ銀行、米モルガン・スタンレーなどの短期・長期の債務格付けが、各行にとっての過去最低レベルに引き下げられる可能性がある。

格下げを受けた場合、利益が損なわれ、追加証拠金を請求され、一部の銀行は短期金融市場から資金調達できなくなる可能性もある。民間資金へのアクセスが不可能となれば、資産売却や融資削減に追い込まれる。昨年はスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスが大手行を格下げしており、ムーディーズが今回それに続く。

債券投資で世界最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の欧州クレジット調査責任者、フィリップ・ボデロー氏(ロンドン在勤)は「格付け会社の見解など、もうどうでもいいと言いたいところだが、残念ながらそうは言えない」と指摘。「特に銀行業界が進めてきている安全性と透明性の向上具合を考えると、これは妨げとなる」と述べた。

融資減少

欧州中央銀行(ECB)のデータによると、ECBが域内の銀行を支えるため、1兆ユーロ(約103兆5000億円)という空前の規模の3年物オペを実施したにもかかわらず、域内の非金融企業への融資は4月に0.17%減少した。ブルームバーグが実施したエコノミスト19人を対象とした調査では、16人が欧州経済は1-3月(第1四半期)にリセッション(景気後退)に陥ったとの見通しを示した。

モルガン・スタンレーの銀行業界担当アナリスト、ヒュー・ファンステーニス氏(ロンドン在勤)は、格下げされれば「銀行のレバレッジ解消圧力が一段と高まり、欧州の景気回復を阻害する」と指摘した。

ムーディーズは4月13日、銀行の格付け見直しを5月初旬に開始すると発表。イタリアの銀行から始め、その後スペインやオーストリア、スウェーデン、ノルウェー、英国、ドイツなどの銀行へと見直し作業を進めていくという。米投資銀など世界の資本市場で事業展開する銀行の格付けは6月まで変更されない見込みだと、アナリストらはみている。

原題:Moody’s Bank-Downgrade Threat Risks Choking EuropeanRecovery(抜粋)

更新日時: 2012/05/09 14:25 JST
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]