日韓通貨協定の拡充延長、白紙で臨む姿勢で結構=野田首相/ロイターより

領土問題は確かに日本国としては最重要課題の一つですが、もともとは日本国内政治の混乱と脆弱性の足元を諸外国に見られていることに起因しています。

ロシアのメドベーチェフ首相の北海道北方四島不法入国、韓国のイミョンバク大統領の島根県竹島不法上陸、中国人による尖閣諸島不法侵入という一連の動きは、最近の同時期に発生していることから、これまでの日本の弱腰外交と民主党政権の脆弱性を見透かされていることは間違いありません。

またその背景には、米国オバマ政権の①消極的な外交活動と②国外派遣米軍の撤退方針、および③政策重点の米国内回帰があります。オバマ大統領は、おそらくは外交政治能力は余り高い人ではないようで、はっきり言って何をしているのか分かりません。目立つのはクリントン国務長官ばかりです。

とはいえ、外国との3正面作戦は、いかにも日本側に不利な戦い方ですので、優先順位として、まずは尖閣問題を自衛隊駐屯によって一気に解決し、次に竹島問題を通貨スワップ協定解消と韓国国債買取り中止、および対韓国貿易制限などによって速攻解決の方向に持ち込み、そして北方領土問題こそ国際司法裁判所に提訴して中長期的に解決を図る、というような適切な作戦を考案・検討してスピーディーに展開する必要があります。

しかしながら、外務省の能力ではこれらの立案は無理ですので、官邸の裁量で実施せざるを得ないでしょう。強運の野田総理に大きく期待したいと思います。

それにしても失望するのは自民党の谷垣総裁(東大法学部卒!?)の頭の悪さです。谷垣さんには、問責決議案の提出と揚げ足取りだけしか政策能力はないのでしょうか。外国が日本国内に攻め込んで来ている状況下、領土問題の打開・解決の方が先でしょうに。

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(野田首相:ロイターより)

[以下、引用]
◆日韓通貨協定の拡充延長、白紙で臨む姿勢で結構=野田首相/ロイターより
2012年 08月 24日 14:28 JST
[東京 24日 ロイター] 野田佳彦首相は24日午後の参議院予算委員会で、日韓通貨スワップ協定について、10月末に期限が来る拡充分について白紙に戻して考えたいとする安住淳財務相の姿勢で結構だと語った。

山本一太委員(自民)の質問に答えた。

安住財務相は日韓通貨協定について「昨年拡充した部分については10月末に期限が来る。どうするかは今の時点で白紙に戻して考えたい」との考えを改めて示した。安住財務相は通貨協定拡充を日本が持ちかけたとの報道があることについて、韓国側に直接問い合わせて訂正を求めたとし、「拡充を打ち切っても日本が困ることはない。感情に走ってやるつもりはないが、(拡充措置延長は)国民の理解がないとできない」と語った。野田首相も通貨協定拡充に関して「韓国からの要請だった。韓国の金融を考えて政策判断した」との認識を示した。

また、野田首相は李明博(イ・ミョンバク)大統領の竹島訪問について「わが国固有の領土に不法に上陸した」とし、天皇陛下への発言について謝罪と撤回を求めると明言した。


◆日韓通貨協定に関して財務相から言及なかった=竹島問題閣僚会議で藤村官房長官/ロイターより
2012年 08月 21日 11:10 JST
[東京 21日 ロイター] 藤村修官房長官は21日午前の閣議後会見で、けさ開催された竹島の領土問題に関する関係閣僚会議では、安住淳財務相から日韓通貨協定に関する言及はなかったことを明らかにした。

きょうの第1回会合では、追加措置について野田佳彦首相から内容を検討するよう指示があったが、具体的なメニューなどは示されなかったという。

日韓通貨スワップ協定は、急激なウォン安や円高など市場が混乱したときに備え2005年に日韓両国が締結。昨年10月には、通貨スワップの上限を従来の130億ドル(約1兆円)から700億ドル(約5兆5000億円)へ5倍に拡充する措置を決めた。

しかし、李明博(イ・ミョンバク)韓国大統領の竹島上陸など同島の領有権をめぐる両国間の緊張の高まりを受けて、政府は同協定の見直しを示唆していた。

一方、安住淳財務相は閣議後会見で、日韓通貨協定の見直しについて、今後どうするか現時点では白紙だと述べた。


◆首相、竹島「韓国が不法占拠」 親書返送「建設的でない」/日経新聞WEB刊より
2012/8/24 13:29
参院予算委員会は24日午後、野田佳彦首相と関係閣僚が出席して外交・安全保障に関する集中審議を実施した。首相は竹島(韓国名・独島)に関し「韓国によって不法占拠されていると認識している」と指摘。韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領の上陸についても「我が国固有の領土に不法に上陸した」と述べた。

韓国が首相親書を返送したことについて「外交慣例上あり得ない。異論、反論があるなら親書という形で送り返してくるのがあるべき姿。意見が違ってコミュニケーションを図らないというのでは建設的ではない」と述べ、韓国側に抗議する考えを示した。玄葉光一郎外相が近く駐日韓国大使を呼び、謝罪を求めるという。

自民党の山本一太氏への答弁。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


◆首相「韓国大統領は謝罪と撤回を」 天皇訪韓発言で/日経新聞WEB刊より

2012/8/23 15:31 韓国大統領に謝罪を求めた野田首相(23日、衆院予算委)
野田佳彦首相は23日午後の衆院予算委員会で、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領の天皇陛下の訪韓に関して謝罪を要求した発言について「発言は相当に常識から逸脱している。謝罪と撤回をすべきだ」と述べた。自民党の下村博文氏への答弁。

李明博大統領は14日、天皇陛下の訪韓に関し「訪問したいのであれば、(日本の植民地支配からの)独立運動で亡くなった方々を訪ねて心から謝罪するのならよい」と発言していた。政府は「わが国政府から韓国政府に天皇陛下の韓国ご訪問を取り上げたことはない」と反論。李大統領の発言は「理解に苦しみ、極めて遺憾だ」と抗議している。


◆対韓配慮、転換鮮明に 首相が異例の会見/日経新聞WEB刊より
2012/8/25 2:00 記者会見する野田首相(24日午後、首相官邸)

野田佳彦首相が24日、島根県・竹島の領有権を巡る問題で強硬姿勢を鮮明にした。韓国に配慮を示してきた従来の方針を転換し、国際司法裁判所(ICJ)で決着をつけるよう韓国に迫った。日本の主張の正当性を国際社会で広く訴え、理解を求めるためだ。沈静化を急ぐ尖閣諸島の上陸事件への対応との違いが浮き彫りになっている。

「自国の正義を一方的に訴えるだけでは建設的な議論は進まない。ICJで議論を戦わせ、決着をつけるのが王道だ」。首相は同日の記者会見で竹島問題の解決を国際社会の審判に委ねる姿勢を明確にした。

首相の記者会見を設けたのは「首相自身が国民に直接話したいとの強い意志があった」(藤村修官房長官)ため。首相は「韓国の主張の根拠である文献の記述は曖昧」「戦後、力をもって不法占拠を開始した」などと政府首脳として異例の発言を連発し、竹島に関する韓国の主張を退けた。

首相が記者会見で展開した領有権を巡る主張
■竹  島
江戸初期に幕府の免許を受けて利用、17世紀半ばには領有権を確立
1905年の閣議決定で島根県に編入、領有の意思を再確認
韓国側が日本より前に実効支配していたと主張する文献の記述は曖昧。明確な証拠はない
サンフランシスコ平和条約起草の過程で韓国は日本の竹島放棄を求めたが米国は韓国の要請を拒否
戦後、韓国は不法な李承晩ラインを一方的に設定し、力で不法占拠

■尖閣諸島
1895年に日本の領土に編入。清(=中国)の支配が及んでいないことを確認
中国は石油埋蔵の可能性が指摘された1970年代以降に領有権を主張

■北方領土
法と正義の原則を基礎に静かな環境でロシアと交渉

首相の親書を返送する目的で外務省を訪れた韓国大使館員を門前払いした日本の対応についても「(日本は)一貫して冷静な対応をしており、礼は失していない」と主張。玄葉光一郎外相は24日夜、韓国の申●(たまへんに玉)秀(シン・ガクス)駐日大使を外務省に呼び、親書返還を「あり得ない行為」と抗議した。

政府はこれまで韓国に一定の配慮を示してきたが、李明博(イ・ミョンバク)大統領による竹島上陸や天皇訪韓時に謝罪を求める発言を受け「もう遠慮する必要はなくなった」(外務省幹部)。民主党政権では避けてきた竹島の「不法占拠」という表現も解禁した。

一方、首相は尖閣諸島では中国との摩擦を避け沈静化を急ぐ構えだ。会見では領域警備の強化の必要性を訴えたが、具体策としては衆院を通過した海上保安庁法改正案に言及するにとどめた。

中国側も尖閣問題での国内世論の沸騰は避けたい。中国では19日に主要20都市以上で反日デモが発生したが、当局の圧力を受けて中国紙は24日まで一切報じていない。

[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]