中国に「ベアー・スターンズ」ショックも、上海超日で-BOA

ブルームバーグやロイターの報道では、「中国の太陽光関連企業である上海超日太陽能科技 は5日、7日に予定されている社債の利払いが間に合わない見通しだと明らかにした。実際に債務不履行(デフォルト)に陥れば、中国の国内債券市場で初のケースとなる」ということの様です(※1)(※2)。

少しずつですが、経済減速に伴う自転車操業的企業情勢が垣間見えます。今回も、おそらくは中国政府は腕力で社債のデフォルト発生を押さえ込むものと思いますが、その手法もいずれは限界に立ち至るはずです。


[以下、引用]
◆(※1)中国に「ベアー・スターンズ」ショックも、上海超日で-BOA/ブルームバーグより

3月5日(ブルームバーグ):中国の太陽電池セルメーカー、上海超日太陽能科技がデフォルト(債務不履行)となれば、中国版「ベアー・スターンズ・モーメント」になる恐れがあると、バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチが指摘した。2008年の米ベアー・スターンズの事実上の救済後、投資家は信用リスクを評価し直した。

BOAのストラテジスト、デービッド・キュイ、トレーシー・ティアン、キャサリン・タイの3氏は5日のリポートに、「このデフォルトによって中国の金融システムが直ちに流動性逼迫(ひっぱく)に見舞われるとは考えていないが、連鎖反応が始まる公算は大きい」と記している。米国の場合、ベアー・スターンズが苦境に陥ってから「リーマンの段階に達するまでに」1年かかったと付け加えた。

上海超日は、7日の社債利払い日に8980万元(約15億円)の利息全額の支払いができない可能性があると4日に明らかにした。支払い不能となれば、中国本土で取引される債券で初のデフォルトとなる。上海超日の苦境は中国債券市場の緊張を示すものだ。1月には中誠信託が発行した信託商品がデフォルト直前で救済された。

米国ではベアー・スターンズの2つのヘッジファンドが破綻した半年後の08年3月にベアー・スターンズ自身がJPモルガン・チェースに買収され、その半年後にリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが破産申請した。

原題:Chaori’s Default May Be China’s Bear Stearns Moment, BofASays(抜粋)
更新日時: 2014/03/05 18:34 JST


◆(※2)UPDATE 1-中国・超日太陽が債務不履行へ 国内債券市場で初/ロイターより
2014年 03月 5日 14:51 JST
* 超日太陽、7日予定の利払い8900万元が履行できない見通し

* デフォルトすれば、中国の国内債券市場で初のケースに

* 超日太陽、過去にもデフォルト寸前で回避

* 中国の太陽光関連業界、過剰生産能力で業績悪化 (内容を追加しました)

[上海 5日 ロイター] - 中国の太陽光関連企業である上海超日太陽能科技 は5日、7日に予定されている社債の利払いが間に合わない見通しだと明らかにした。

実際に債務不履行(デフォルト)に陥れば、中国の国内債券市場で初のケースとなる。中国の社債発行残高は記録的な水準に達しており、今後、債務再編やデフォルトが相次ぐ恐れもある。

デフォルトの見込みとなっているのは、超日太陽が2011年に発行した「超日─11」債 で、発行額は10億元、利率は8.98%。5日午後に深セン証券取引所のウェブサイトに掲載された声明によると、同社は5日に利息のうち8900万元(1450万ドル)の預託を義務付けられていたにもかかわらず、400万元しか支払えなかったという。

同社は声明で「当社は7日に予定されている超日─11債の利息全額を支払うことはできない見通しだ」と説明した。

中国では、政府が債券バブルの崩壊とそれにより経済への悪影響が出ることを食い止めており、デフォルトが発生するのは異例。

2013年1月にも超日太陽はデフォルトに陥る危険があったが、上海の奉賢区政府が債権銀行に対し同社向け延滞融資の期限繰り延べを説得したため、期日通りに利払いを行うことができた経緯がある。

同社は、利払いを全額履行するため、資金調達を目指しているとしており、後日、利払いが実施される可能性は残されている。

<デフォルトは市場にプラスとの声も>

中国では先に、高利回りの資産運用商品「理財商品」で利払いができない事態が発生したが、社債市場ではこれまで、発行体の資金繰りが悪化しても、政府や国有企業が救済に動くとの見方が多く、信用力が低い企業でも低利で社債を発行できる環境となっていた。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(香港)の中国担当エコノミスト、ルー・ティン氏は「デフォルトは良いことだと考えている。正常な経済にはデフォルトが必要で、デフォルトによって価格形成が改善する」と指摘。

「今年は社債や信託ローンのデフォルトが大幅に増えるだろう。政府は規律ある市場の確立には一定のデフォルトが必要だと自信を深めている」と述べた。

オフショアの社債市場では過去に複数の中国企業がデフォルトに陥っている。中国の太陽光パネル大手LDKソーラー は昨年、オフショア市場で発行したドル建て債の利払いが一部履行できなかった。
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]