理財商品、元本保証なし45兆円 中国四大銀が開示

日経新聞によりますと、中国の四大銀行が、元本保証のない理財商品の販売残高を初めて開示し、投融資先が破綻しても支払いを保証しない方針を改めて示している様です(※1)。

その金額は、2013年12月末時点で約45兆円とされ、理財商品全体の約3割ということです(理財商品全体では150兆円ということになります)。

四大銀行は、優先株の発行による資本増強で、今後発生が予想される不良債権問題を打開しようと思案している様子が伺えますが、少しくらいの資本増強ではおそらくは防衛不可能だと思います。日本と同様に、破綻寸前にまで追い詰められてから公的資金が注入されることとなるのでしょう。

何でもありの中国のことですから、注入資金の原資として米国債や金を売却して来るという「強硬手段」も想定しておく必要があるのではないかと思われます。そうなりますと、中国国内の経済的混乱だけでは済まなくなります。中国政府が腕力で押さえ込む可能性もあるものの、当室としては、理財商品とシャドウ・バンキングの破綻問題は、軽く見ない方が無難だと思います。


[以下、引用]
◆(※1)理財商品、元本保証なし45兆円 中国四大銀が開示

2014/4/1 1:30/日経新聞WEB刊より

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決算記者会見する中国建設銀行の王洪章董事長(31日、香港)

【香港=粟井康夫、土居倫之】中国の四大銀行が31日までに、元本保証のない理財商品の販売残高を初めて開示した。2013年12月末時点の合計で約2兆8000億元(約45兆円)と、理財商品全体の約3割にのぼる。銀行側は投融資先が破綻しても支払いを保証しない方針を改めて示しており、中国で金融システム不安がくすぶるおそれがある。

理財商品は中国の個人向け資産運用商品の総称。元本保証のない理財商品は高利回りが見込める半面、投融資先に地方政府系企業や不動産会社など銀行本体が貸し出しにくい企業が含まれる。当局の監視の目が行き届かない「影の銀行」の中核とされる。

元本保証のない理財商品の販売残高を発表したのは中国工商銀行、中国建設銀行、中国農業銀行、中国銀行。このうち12年末と比較できる中国銀は59%増、建設銀は37%増。銀行監督当局によると、昨年末の理財商品全体の残高は44%増の10兆2100億元に上った。

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最大手の工商銀の易会満行長(頭取)は記者会見で、理財商品について「投資は自己責任であり、当行は支払いを保証しない」と明言。「金融にリスクが伴うのは正常なことだ」とも語り、債務不履行(デフォルト)もあり得るとの認識を示唆した。

証券監督当局は今年から上場銀行の理財商品の開示基準を強化した。不透明なかたちで膨張を続ける影の銀行を市場の圧力でけん制する狙いがある。元本保証のない理財商品は連結決算の対象外のため、これまで任意開示にとどまっていた。

四大銀が原則論に立って理財商品の債務不履行を容認すれば、同商品に頼ってきた不動産会社などが経営難に陥り、銀行も連鎖して損失を被るおそれがある。各行は資本増強の準備を急ぎ、不測の事態に備える構えだ。

「優先株の発行を研究している」(中国銀行の陳四清行長)。優先株は株主総会での議決権がない代わりに、配当を普通株より優先的に多く支払う株式。今年から監督当局が解禁した。

四大銀の13年12月期の純利益合計は前年比12%増の約8000億元。金利規制を背景に高い水準となっているが、不良債権の増加で伸びは鈍化。工商銀の13年12月期の純利益の伸びは前年比10%増と、11年ぶりの低さだった。
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]