増税後の株価予測「日経平均9000円割れ」を予測する専門家も

日経平均株価については、消費税増税のマイナス影響により、相当厳しい感じがしますし、またそうした予測も提示されているようです(※1)。

株価上昇の一番のプラス・ファクターであった円安が、米国の意向を反映してか1ドル105円レベルで打ち止めという雰囲気となったため、日経平均株価も頭打ちとなっています。もっとも、どこまでも円安が進行するはずもありませんので、どこかで打ち止めとなるはずではありますが、それが当面は105円近辺であるということです。米国経済が力強く成長し金利が上昇すれば、いずれまた円安の進行が開始されはするでしょう。

アベノミクスについては、成長戦略が曖昧なまま、円安の進行が停止していることに加え、原発が停止して原油・天然ガスの輸入が増加して海外への購買力流出が増大し、かつ輸出がすぐには増加せず、消費税の増税と補正予算額の前年比減というマイナス効果があるため、完全に腰折れ状態となって来ています。しかも米国株が高値圏にあって調整含みで推移していることから、普段は強気の当室としても、どうもベア・スタンスが抜けません。

さらに、中国の経済不振も相当厳しそうであり、李克強首相の発言も空虚に響いているように思います。

日経平均9000円とまでは思いませんが、内外情勢を総合的に思案するならば、ここは、やはり慎重に構えて様子見が妥当であると思います。なお、日経平均の10年間チャートを見ますと、山の頂上付近で大きめの陰線となっていますので、今後のトレンドとしては「下げ」を想定しておく方がベターでしょう。

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(日経平均10年間:SBI証券より引用)
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(NYダウ10年間:SBI証券より引用)
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(バフェット指標:GuruFocus.comより)


[以下、引用]
◆(※1)増税後の株価予測「日経平均9000円割れ」を予測する専門家も
2014.04.11 07:00

株式市場では、消費税アップに伴い企業業績に懸念が膨らみ、アベノミクスが限界に来ていることを見透かしたように「日本売り崩し」を虎視眈々と狙う動きがある。

株価はどこまで落ちるのか。やがて9000円になると予想するのは日本株運用会社ミョウジョウ・アセット・マネジメント代表の菊池真氏だ。

「日経平均のEPS(一株あたり純利益)は2013年度で約1000円ですが、2014年度は800円に減少し、2015年度は600~700円まで落ち込むと予想しています。日経平均は概ねEPSの15倍で推移しますから、600円×15=9000円となる」

株価上昇を支えてきた円安、国内景気、海外景気の3要素が今後は上向かないことが理由だ。

「4月からの消費増税と、円安に伴いエネルギーや原材料価格が上昇するコストプッシュ・インフレの影響が大きい。消費税で3%物価が上がり、さらに円安で1.3%のプラス(1月のコア指数)。合わせて4.3%の物価上昇に所得が追いつくのは難しく、節約志向が進むでしょう。企業には明らかな収益減少要因です」(菊池氏)

加えて、海外では中国や新興国経済の先行きが危うい。

それらの結果、「純利益ベースでは2割減、つまりEPSは800円になる。その次の年も2割減で600~700円。この1年の上昇幅を考えると現実的な数字です」(菊池氏)という。

やはり「9000円割れ」を予測するのは世界銀行やJPモルガンのエコノミストを歴任した中丸友一郎氏だ。

「消費増税による国民の負担増は9兆円。景気対策の2013年度補正予算は約5兆円ですが、前年度10兆円だったものが5兆円に減ったのでマイナス5兆円ととらえるべき。9兆+5兆で前年度と比べた時のマイナスは14兆円に及ぶ。GDPの約2.9%マイナスです。

日経平均と名目GDPには一定の比率の中で連関がある。14兆円も減ったGDPをアベノミクス直前の比率に当てはめると株価は8854円となります。そのあたりまでは覚悟すべきです」

前出・菊池氏は株価下落のスケジュールをこう見る。

「5月の連休前後に企業の2013年度決算と2014年度の業績見通しが出る。2014年度は厳しい予測が出るでしょう。これでマーケットは冷える。

続く6月末頃に政府が成長戦略を出す予定ですが、ここで大した政策が出なければ失望売りが出ます。そして7月末~8月にかけては消費増税の影響を踏まえた企業の第1四半期決算が出る。業績予想を下方修正する企業も出てくるでしょう。それを見た海外投資家は、さらに株を売ってくる」
※SAPIO2014年5月号
NWESポストセブンより
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]