「八合目」過ぎた米株バブル/バフェット指標

バフェット指標については、以前触れた通りで、GDPを基準として株式時価総額がどの程度の水準かを見たものです。
http://www.gurufocus.com/stock-market-valuations.php
→「バフェット指標で見ると、米国も日本も現在の市場は過熱気味」(2014.07.05)http://toshukou.at.webry.info/201407/article_1.html

日経新聞の記事では(※1)、S&P500の時価総額を見ているようですが、米国本家(?)のホームページでは、GDPとトータル・マーケット・インデックスとの対比となっています。

バフェット指標(GURU FOCUSホームページより)
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まだ今年2015年内は、どうにか大丈夫、といったところでしょうか


[以下、引用]
◆(※1)「八合目」過ぎた米株バブル
NQNニューヨーク 野見山祐史
2015/5/2 8:05日本経済新聞 電子版

米株式市場は「売れ、逃げろ」の相場格言で知られる5月を迎えた。ダウ工業株30種平均は3月2日に最高値をつけて以降、1万8000ドル前後を行き来し方向感が定まらない。

年初からのダウ平均のグラフからは「三角もちあい」がみてとれる。短期的な高値と安値の幅が次第に縮まり、ほぼ重なった後は、上昇か下落、どちらの方向に基調が転じるのだろうか。

ミクロやマクロの環境は「水入り」の観が強い。4月初めの市場予想で「5年半ぶりの減益か」と懸念された1~3月期の米企業決算は、増益に踏みとどまる可能性が出てきた。調査会社トムソン・ロイターの1日の集計では米主要500社のうち7割強が発表を終え、実績を加味すると2%増益となる見通し。ドル高で売り上げの目減りには見舞われたが、コスト削減などが奏功した。とはいえドル高の逆風が収まるには時間がかかりそうで、4~6月期は再び減益予想と厳しい見立てが続く。

マクロも見通しにくい。1~3月期の国内総生産(GDP)は実質の前期比年率で0.2%増と、1%増を見込んでいた市場を慌てさせた。もっとも、今回のGDP統計で「厳しい冬場」を映す指標の発表はほぼ峠を越えた。

米連邦準備理事会(FRB)は減速を「一時的」と強調し、景気再加速のシナリオで政策運営する姿勢を崩していない。冬場の米経済はいろいろあったが、政策の大枠は変えないというわけだ。一方で著名投資家のウォーレン・バフェット氏は1日、「欧州金利がマイナスの状況でFRBが利上げするのは極めて難しいのではないか」と述べるなど、先行きの政策運営の見方は割れている。

バフェット氏といえば「経済と株価はおおむねバランスする」との見方に基づき、GDPと株式時価総額から株式相場の過熱ぶりを測る「バフェット指標」が有名だ。4月末の主要500社の時価総額(18兆4000億ドル)を1~3月の名目GDP(17兆7000億ドル)で割ると104%。リーマン・ショックで50%台まで下げた後は一本調子で上げ、昨年末から100%を超えた。100%超えは2000年以来。とはいえITバブルだった1999年の125%にはまだ及ばない。

試しに日本のバフェット指標を東証公表の時価総額と名目GDPから求めると足元は117%と、過熱ぶりは米国以上だ。むろん、主要500社の時価総額は米全体の約8割であることや、グローバル企業を多く含む時価総額と「国内」総生産のGDPを比べることに目配りは必要だ。

米株相場の過熱ぶりをはかる物差しはほかにもある。投資家が株を買うために金融機関から借りるお金の残高である「証拠金債務」。ニューヨーク証券取引所によると直近の3月は4763億ドル(約57兆円)と過去最高に達した。

バフェット指標の過去の水準から「あと2割はいける」とみるか、それとも「もう100%を超えた」とみるか。いずれにせよ7年目に入っている上げ相場のクライマックスは、そう遠くなさそうだ。
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]