中国株、底値見えず 3日続落

中国上海総合指数の下げが止まらない様子です(※1)。経済実態に合わないまでに買い上げられていましたので、大きく調整するのが自然でしょう。

「今回の下げは一時的な調整でまた上がる」という見方もあるかも知れませんが、経済実態の見通しがあまり明るいものとは言えない以上、その可能性は低いと思います。

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(上海総合指数10年間:SBI証券より引用)


[以下、引用]
◆(※1)中国株、底値見えず 3日続落
大半個人、弱気に雪崩
2015/7/4 3:30日本経済新聞 朝刊

【上海=小高航】下落が続く中国・上海株に反転の兆しがみられない。3日の上海総合指数は3日続落し、前日比6%近くも値を下げた。直近のピークから3週間で3割下落した。上海市場は売買の6~8割を個人が占め、機関投資家の比率が極めて小さい。こうした未熟な構造が、いったん投資家の不安心理が高まると下落に歯止めがきかない状況を招いた。

上海総合指数は前日比5.77%安の3686で引けた。過去3日間で約14%下落した。3日は深圳総合指数も下落。両市場に上場する約2800社のうち、半数の1400社が制限値幅の下限(ストップ安水準)まで下落した。

証券監督管理委員会の張暁軍報道官は2日夜、記者会見で「違法な株価操作の調査に乗り出す」と述べた。相場誘導を狙った空売り取引などを厳しく取り締まる立場だ。大幅な値崩れでパニックに陥っている投資家の不安を和らげる狙いだ。

中国の株式市場の特徴は、年金基金や生命保険会社といった機関投資家の存在感が極めて小さい点にある。日本の場合は国内外の機関投資家の比率は過半を超えるとされる。機関投資家は緻密な分析に基づいて安定的な運用を図るため株価の乱高下が起きにくい。

一方、中国は個人の比率が6~8割に達する。市場のリスクを理解しないまま不十分な情報に基づき売買する投資家も多い。こうした投資家は一時的な株価の変動や噂に振り回される傾向が強い。相場が一方向に触れやすい構造だ。

上海市に住む個人投資家の女性会社員、孫墨さん(33)は友人の勧めもあり、昨年春から貯金のうち18万元(約360万円)を元手に株式投資を始めた。だが最近の急落で3万元以上の損を出した。「(株の)経験不足で、これほど急に暴落するとは思わなかった」と悔やむ。

さらに中国ではハイリスクハイリターンの信用取引が個人の間にも広がっている。借り入れにより投資額を自己資金の数倍に膨らませることができる。過去1年で株価が2.5倍に急騰したけん引役となっていたが、株価が下落すると、追加で担保を供出する必要があり、その資金がない場合は株を売却しなければならない。株価の下落局面ではこの強制的な株の売却がさらに株価を押し下げる悪循環に陥る。

バンクオブアメリカ・メリルリンチは6月30日、「上海総合指数は2500まで下がる可能性がある」とするリポートを発表した。

上海のSNS(交流サイト)では、「株の暴落で資産を失った投資家が自殺した」といった書き込みが相次いでおり、株価の下落が社会不安につながる懸念も出ている。
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]