米、9年半ぶり利上げ 0.25%、ゼロ金利解除

FRBの金利引上げ開始は、世界経済の動向にとって、重要な画期となる動きですので、備忘的に日経新聞の記事を掲載しておきます(※1)。

米国以外の先進国、新興国の景気は良いとは言えない情勢下にあります。当室管理人は、米国景気も短命ではないかという感じを持っていますので、現在のポジション的には現預金比率を高くしています。


[以下、引用]
◆(※1)米、9年半ぶり利上げ 0.25%、ゼロ金利解除 危機対応に区切り FRB議長、雇用・物価に自信

2015/12/17付日本経済新聞 夕刊

【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を年0~0.25%から同0.25~0.50%に引き上げることを決めた。引き上げ幅は年0.25%で、17日実施する。利上げは2006年6月以来、9年半ぶり。未曽有の金融危機に対処した米金融史上例のない大規模緩和は終幕を迎え、世界的なマネーの流れを変える転換点となりそうだ。(関連記事総合面に)

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日本や欧州が大規模な金融緩和を続ける中で、雇用回復の追い風が吹く米国がいち早く異例の緩和からの「出口」に動いた。事実上のゼロ金利政策はリーマン危機を受けて2008年末から続いており、解除するのは7年ぶりだ。今回の利上げによって、FRBは中央銀行として短期金利を主要な政策手段に戻すかたちだ。利上げは10人の投票メンバーによる全会一致で決めた。

利上げに踏み切るのは米雇用と景気の回復が続き、先行きに自信を深めているためだ。FOMCの終了後に記者会見したイエレン議長は懸案である物価の動向についても「中期的に2%の物価上昇率目標に達すると確信している」と強調した。

今回の会合で政策金利を0.25%引き上げたのは市場のほぼ予測通りだ。市場の焦点である先行きの追加利上げのペースについて、イエレン議長は「利上げ後も緩和的な政策スタンスが続く」と説明。一定の間隔や幅での利上げにはこだわらず、景気情勢をにらみつつ緩やかに引き上げていく姿勢を示すことで、市場で緩和期待が持続することを狙ったものだ。

FRBは、米国債などを買い上げて市場に巨額の資金を供給する「量的緩和政策」を、リーマン危機後の第1弾から、14年秋に終了した第3弾まで続けた。米国の景気拡大局面は6年強に及び、FRBの政策目標の一つである雇用情勢も金融危機前の水準まで改善した。9月に利上げ観測があったが見送り、市場に利上げが織り込まれるのを待って利上げを決断した。

雇用と並ぶ政策目標である物価上昇率は伸び悩む。主要指数である個人消費支出(PCE)デフレーター(食品とエネルギーを除く)の上昇率は1.3%にとどまる。イエレン議長らの見立てと異なり、原油安などが物価の下押し要因になる可能性もある。物価上昇率が高まらなければ、追加利上げのペースが想定より遅れる可能性もある。
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]