ロジャーズ氏:「確率100%」で米国は1年以内にリセッション入り

ジム・ロジャーズ氏については、マクロ経済学的にハズレな発言が目立つため、その見解を当室は低く評価しています。今回は、米経済が1年以内にリセッション入りする確率は100%だと言明したということなので、備忘のためにブルームバーグ記事を引用しておきたいと思います(※1)。

とはいえ、中国を原因とした経済的波乱が、ここ2年以内(2016~2017年)に発生するであろうという予想は、当室もしていますので、そうした意味では偶然ジム・ロジャーズ氏による米国リセッション予想と一致してしまうかも知れません。もっとも、米国の経済サイクルについては、当室は同氏と同じような考えではあります。

しかしながら、米国のリセッションで何故同氏が米ドルをロング・ポジションとするのか、その意味するところが分かりません。普通に考えて、米国がリセッションになれば、ドル安方向ではないかと思いますが、そこは同氏の特殊な何かがあるのでしょう。

当室は、中国による波乱が発生すれば、資金は主として米国と日本に集まると思うので、その場合はドルと円は強くなると予想しています。これもまたまた偶然ながらジム・ロジャーズ氏とドル高だけは一致してしまいます。思考プロセスは多少奇妙でも、結論が適切であれば、まあ良しとしますか。


[以下、引用]
◆(※1)ロジャーズ氏:「確率100%」で米国は1年以内にリセッション入り (1)
2016/03/05 03:00 JST

(ブルームバーグ):ロジャーズ・ホールディングスのジム・ロジャーズ会長は、米経済が1年以内にリセッション(景気後退)に陥ると確信している。

同氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、米経済が1年以内にリセッション入りする確率は100%だと言明した。

ロジャーズ氏は「米国が前回リセッションを経験してから7ー8年が経つ。歴史的に見ても、理由はどうあれ4ー7年ごとにリセッションを経験してきた。少なくともこれまではずっとそうだった」とし、「必ずしも4-7年ごとというわけではないが、債務を見れば分かる。膨大な額だ」と続けた。

米経済が1年以内にリセッション入りする確率については、大抵のウォール街のエコノミストは33%未満と予想しており、ロジャーズ氏よりずっと低い。

ロジャーズ氏は無秩序なレバレッジ解消やリセッションを引き起こし得る要因について具体的には説明しなかったが、中国や日本、ユーロ圏で景気が沈滞・減速している状況は、米国に悪影響をもたらし得る経路が数多くあることを意味していると指摘した。

その上で、投資家が正しいデータに注目すれば、米経済の回復が既に腰折れしつつある兆候が読み取れると説明した。

ロジャーズ氏は「(米国の)給与税を見れば、既に横ばい状態なのが分かる」とし、「政府が発表する数字ではなく、現実の数字に注意を払うべきだ」と述べた。

また将来に経済的混乱が生じるとの自身の予測に基づき、同氏はドルをロング(買い持ち)にしている。

ロジャーズ氏はドルについて、「バブルの状態になる可能性さえある」と指摘。「世界的に市場が急落するというシナリオが現実になったとしよう。そうすれば誰もがドルに資金を振り向け、バブル状態になる可能性はある」と述べた。

円については、通常はリスクオフの環境で買われる通貨とされているが、日本銀行のバランスシートが膨大かつ引き続き拡大していることから、逃避需要が発生した際に恩恵を受けなくなると分析。2月26日に自身の円のポジションを解消したと説明した。
原題:Jim Rogers: There’s a 100% Probability of a U.S. Recession Within a Year(抜粋)
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]