消費増税再延期と財政出動(16年度補正予算5兆円規模)

現代ビジネスの記事によりますと、やはり、財政政策の原資として、安倍総理は外為特会の資金を流用する腹積もりのようです(※1)。

仮に5月あたりの時点で、消費税の再延期と補正予算による財政政策5兆円(かなり小振りですが多少はマシ)という政策が公表されれば、当然ながら、日本株にも好影響をもたらすものと思います。特に、消費税再延期は、大きな株価支援材料ですので、これから5月までの間に、日本株の押し目を拾っておくことも必要かも知れません。

消費税の再延期は、少なくとも安倍総理の頭の中ではすでに決定事項であるものと思います。後は理由付けだけですので、「クルーグマンのアドバイス」を延期理由とするのもまた一法でしょうか。

ただ、当室の投資姿勢の基調は、中国経済を眺めつつ、依然として様子見です。


[以下、引用]
◆(※1)「衆院解散」のXデーは5月27日! クルーグマンを緊急招集すれば、それがサインだ

歳川隆雄「ニュースの深層」/現代ビジネスより
2016年03月05日(土) 歳川 隆雄

クルーグマン招集が「合図」
安倍晋三首相が5月26~27日開催の主要7ヵ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)で、日本が主導して世界経済の安定策を話し合うため、国内外の有識者から話を聞く協議会(仮称、「国際金融経済分析会合」)を立ち上げることを決めたと、『日本経済新聞』(3月1日付夕刊)が他紙に先駆けて報じた。

同会合のメンバーは、安倍首相、麻生太郎副総理・財務相、菅義偉官房長官、石原伸晃経済再生相、林幹雄経済産業相、黒田東彦日本銀行総裁、本田悦郎、浜田宏一両内閣官房参与らの他、「ノーベル経済賞受賞者ら海外の著名な学者らに参加を呼びかけている」(同紙報道)という。

この構想をお膳立てしたのは経済産業省(菅原郁郎事務次官)。同省関係者によると、明らかになった3月1日から相当遡る1月下旬頃から準備が進められており、「海外の著名な学者ら」何人かへのメンバー就任打診を行っていた。

それぞれの専門領域で「国際的に権威ある学者」(同関係者)の中ですでに内諾を受けた学者と、現在打診中の学者は総勢10人程度である。第1回目会合は今月下旬に開催され、5月までに5、6回開く予定である。そしてその中には、ほぼ間違いなくプリンストン大学のポール・クル-グマン教授が含まれている。

英国の名門、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授も兼任するクルーグマン教授は、2008年のノーベル経済学賞受賞者である。担当する米ニューヨーク・タイムズ紙のコラムは、『朝日新聞』に転載されているので、読んでいる読者も多いはずだ。

何よりも、安倍首相との関係が重要である。

2014年11月4日、消費税率10%への引き上げの是非について有識者に意見を聞く「景気点検会合」(通称、「有識者会合」。各界の有識者45人がメンバー)の第1回会合が首相官邸で開かれた。

安倍首相のブレーンである浜田内閣官房参与が、その会合で再増税実施を1年半ぐらい先送りすべきだと述べたことは記憶に新しい。この会合は11月中に計5回開催された。

まさに第1回会合の2日後の11月6日、クルーグマン教授は首相官邸を訪れ、安倍首相と長時間会談していたのだ。クルーグマン教授が「再増税反対論者」であることを承知のうえで、安倍首相は敢えて同教授に意見を求めたのである。

安倍首相は、すでに決断している

最終的に安倍首相は再増税を15ヵ月延期することを決断、同年11月21日に衆院を解散、消費増税延期を争点にして12月14日の総選挙で自民、公明両党は大勝した。安倍首相は今、この先例を踏襲しようとしているのではないか。

法律に定められた17年4月からの消費再増税を巡る報道では、日を重ねる毎に再延期論が支配的になりつつある。『日本経済新聞』(3月2日付朝刊)は「消費増税先送り、衆参同日選―首相判断、サミット節目」、『朝日新聞』(同)が「増税先送り・解散の見方も―世界経済分析の会合、布石?」と報じた。

当面は、5月18日に発表される国内総生産(GDP)1-3月期の速報値が、消費再増税強行か再延期の判断に大きな影響を与えるとされる。しかし、安倍首相はこの速報値も参考にするが、胸中ではすでに決断しているのではないか。

筆者が得ている情報によれば、安倍首相は伊勢志摩サミット最終日5月27日の記者会見で、消費増税再延期と財政出動(16年度補正予算5兆円規模)を発表するはずだ。

安倍官邸幹部は先日、筆者に対して「(その財源は)外為特別会計などいくらでもあります」と、片目を瞑りながら語った。残る関心は、参院選シングルと、衆参同日(同時)選のいずれになるのか、である。
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]