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zoom RSS 年金減額法案 塩崎厚労相が認め与党議員にも衝撃広がる

<<   作成日時 : 2016/10/25 18:00   >>

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現在国会で審議中の年金「減額」法案は、年金の支給額が、賃金の下落率に連動してとにかく下落するという法案のようです(※1)。NEWSポストセブンの記事内容をご一読いただくしかなさそうです。

「いまは賃金が物価よりも大きく下落した場合、下落幅が小さい物価にあわせて支給額を決める。賃金が下がっても物価が上がれば年金は減らさない。新ルールでは、賃金の下落幅に合わせるため、いまより減る場合がある。」と日経新聞も述べています。

年金制度維持のためにはやむを得ないという理屈なのでしょうが、支給される側にとっては深刻な事態です。少しずつでも余裕資金の個人運用による年金補完が必要ということになりそうです。


[以下、引用]
◆(※1)年金減額法案 塩崎厚労相が認め与党議員にも衝撃広がる
2016.10.25 16:00 NEWSポストセブンより

国民が知らない間に、かつてないほどの年金制度の大転換が行なわれようとしている。年金生活者が今現在受け取っている受給額を減らす「年金減額」法案だ。今回の改正案では、物価が上がっても下がっても現役サラリーマンの平均賃金が下がれば年金生活者の受給額をマイナス・スライドさせるという制度に変わる。

悪質なのは厚労省がそれほど重大な制度改正の内容を隠してきたことだ。同省が公表している法案説明の資料には、ルールの変更が〈年金は世代間の仕送りであることから、現役世代の負担能力が低下しているときは、賃金変動に合わせて改定〉としか書かれていないうえ、法案を読んでも減額の仕組みがわからないようになっている。

実は、年金法案を審議している国会議員たちも、最近まで法案の正体を知らなかった。カラクリが明るみに出たきっかけは10月3日の衆院予算委員会での民進党の玉木雄一郎・代議士と塩崎恭久・厚労相の質疑応答だ。

「賃金が下がれば、今、年金を受け取っている方の年金も引き下げることを可能にする法案という理解でいいのか」

という玉木氏の質問に対し、塩崎厚労相がこう答え、与党議員を含めて衝撃が広がった。

「おっしゃるとおり。一つは、賃金を下げ、物価も下がるときには、(年金を)物価の下げに加えて、賃金(のマイナス幅)まで下げる。それから、賃金が下がって物価が上がるときには、賃金の下げに合わせて下げる、ということでございます」

現在の物価スライド制度では、物価が下落すれば年金額も減る。ただし、「物価上昇、賃金減少」のケースでは年金額はプラスマイナスゼロに据え置かれる。

対して、新ルールでは、物価と賃金のどちらかがマイナスになれば、容赦なく年金額が引き下げられるうえ、物価と賃金がどちらもマイナスの場合はマイナス幅が大きい方に合わせて年金を減らされることになる。

「物価が上がって賃金が下がるなんてめったに起きない」と思うのは間違いだ。実際に今年度の厚労省の年金改定の指標では、物価がプラス0.8%、賃金マイナス0.2%となっている。過去10年を見ると6年は賃金がマイナスだ。
※週刊ポスト2016年11月4日号


◆(※2)年金抑制 是か非か 首相「世代間公平」、民進「カット法案」
2016/10/13 0:30日本経済新聞 電子版

民進党は12日、衆院予算委員会の集中審議で、年金給付抑制策などを盛り込んだ政府の国民年金法改正案を厳しく追及した。物価が上昇しても賃金が下落すれば年金支給額を下げる内容を「年金カット法案」と批判。安倍晋三首相は世代間の公平性を確保し、年金制度を持続可能にすると反論した。首相は第1次政権でも年金問題で旧民主党(現民進党)と激しい論戦を繰り広げており、因縁の対決となった。

「新しいルールをあてはめると、国民年金は年間約4万円、厚生年金は年間14万2千円減る。大きな金額で非常に心配だ」。民進党の玉木雄一郎幹事長代理は12日の審議で、独自の試算を示して改正案を批判した。首相は「年金カット法案というレッテル貼り自体が、冷静な議論を封じ込めてしまう」と反論した。

民進党が批判するのは、新たに導入される年金支給額の改定ルールだ。

いまは賃金が物価よりも大きく下落した場合、下落幅が小さい物価にあわせて支給額を決める。賃金が下がっても物価が上がれば年金は減らさない。新ルールでは、賃金の下落幅に合わせるため、いまより減る場合がある。玉木氏は「年金が大きく減るなら、政府が試算を出すべきだ」と主張し、減額論争に政府が参加するよう迫った。

この日、民進党の質問は7人で約4時間。そのうち玉木氏ら3人が約2時間を目いっぱい使って「年金カット」を訴え続けた。

玉木氏の次に質問に立った大串博志政調会長も同じ論法をとった。「2004年の年金改革以降の12年間で、7年間は賃金上昇率がマイナスだ」と指摘。「賃金がマイナスになる前提の法案だ」と批判した。

首相は「賃金が下がることを前提にしているわけではない」と強調。「現役世代の負担能力に応じた給付を行う仕組みにする」と説き、若年層への配慮や制度の持続性を重視する考えを示した。

抑制なのか持続性なのか――。深まらない議論になった背景には民進党の戦略も透ける。民進党は同日の審議の答弁者に塩崎恭久厚生労働相を呼ばず、質問を首相に集中させた。そもそも政府・与党が掲げる「現行制度の改善」を議論するのが狙いではない。

「いったんこの法案は取り下げて抜本改革の議論をしよう」。最後に質問に立った長妻昭前代表代行はこう首相に提案した。旧民主党が第1次安倍政権を追い詰めた時のように、年金問題を政権追及の柱に育てる狙いだ。だが首相は「将来の制度は引き続き議論する2段階のアプローチが必要だ」と切り返し、まずは法案を通すよう要請。お互いが相手の土俵に乗ることを避け続けた。

政府・与党側も民進党が年金問題で攻勢をかける事態は想定し、いくつかの「アメ」を用意していた。首相は同日の答弁で「低年金者には消費税率10%時に年6万円の給付をする」と強調。今国会には、年金を受給しやすくするため、受給資格期間を短縮する年金機能強化法改正案を提出済み。国民年金法改正案との一括審議を求めている。

民進党も政府の思惑はわかっている。年金機能強化法改正案には賛同だが、山井和則国会対策委員長は12日「当然分けて審議すべきだ」と主張した。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用損でも政府批判を強める。年金の争点化を目指す民進党と、首相の攻防はさらに続く。
[以上引用 マクロ経済動向と資産運用形成 研究室]

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