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zoom RSS 短期金利が100%を超え、いよいよ人民元崩落の危機か

<<   作成日時 : 2017/01/07 09:28   >>

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日経新聞にも記事がありましたが、人民元の短期金利が、「中国の通貨当局がオフショア人民元の流動性を絞り込み、翌日物金利が一時100%超に急騰した」ということです(※2)。情報元は、『サウスチャイナ・モーニングポスト』が大きく伝えたということのようです(※1)。

中国では資金の海外流出が止まらず、これまで人民銀が元安の急激な進行を抑えようとドル売り介入を断続的に実施してきたわけですが、ここへ来て「外貨準備高が3兆ドルを割り込むと元安を加速しかねないと判断し、中国当局は為替介入よりも短期金利を上昇させる手段を選んだ」(※2)ということになります。

それにしても人民元の翌日物金利が一時的にしろ100%超に急騰するという事態は異常であり、それだけ中国の外貨準備高が危険水準にまで低下したということに他なりません。

日本の外準はネット(純額)の保有金額であり全額使用可能ですが、中国の外準は借入金(で調達した手持ち資金)も含めているらしいために金額面的には3兆ドルという巨額であっても自由にこれをそのまま為替介入に使用することは出来ないとされています。

こうした事実によって直ちに何らかの経済崩壊的事象につながるとは思えませんが、中国で金融的な行き詰まりが発生していることは間違いなく示されましたので、楽観的なトランプ相場に浮かれている場合ではなく、個人投資家としては手持ちポジションの引締めを実施しておくのが適切な判断だと思われます。

当室としては、大納会で持ち高を調整し、現状は現預金ポジションをかなり高めた資産構成としています。


[以下、引用]
◆(※1)「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)1月6日(金曜日)
通算第5154号

短期金利が100%を超え、いよいよ人民元崩落の危機
外貨資本流出阻止に断末魔のような手口、香港オフショアで「元高」の椿事
***************************************

矢継ぎ早やに資本流出阻止のためにとんでもない規制をかける中国。銀聯カードの新規発行停止ばかりではなかった。海外で買い物をしても、カードが使えなくなってきた。日本ばかりか世界中の免税店で悲鳴が上がった。

爆買いの突然死はすでに2015年に顕在化しており、観光地の土産屋はウィンドーショッピングばかり。中国人の買い物用にインテリアまで作りかえたデパートは顔面蒼白となった。

海外旅行のドル持ち出しも個人一人あたり年間5万ドルといわれてきたが、抜け道だった外貨預金は申請書類が増えて、事実上不能状態に陥り、さらに銀行の窓口へいっても、ドル両替が出来なくなった。
中国人の海外旅行も、近日中に「突然死」を迎えるかも知れない(ことしは1月28日が農業歴の正月元旦)。所謂『春節』のあとに、もっと強力な措置がとられそうだ。

椿事が起きた。
1月5日、香港のオフショア市場で、「翌日物」の短期金利が一時、突如100%を超えたのだ。

これは香港の短期金融市場でおこなわれる銀行間金利で、翌日物が16・9%から、38・3%へと急騰し、午後100%を超える場面があった。『サウスチャイナ・モーニングポスト』が大きく伝えた。出来高は20億ドル。したがって急落傾向にあった人民元が対ドルレートで2%あがるという異常な市場となった。椿事である。

企業の外貨購入が規制され、海外送金は審査が厳格化されたばかりか、企業の外貨借入の前倒し返済を禁止し、そのうえ香港などで取引される海外運用の保険商品などの購入も規制された。

外貨流出を防ぐために、ありとあらゆる手だてを講じていることは明瞭だが、地下銀行の存在があり、「上に政策あれば下に対策有り」の中国人だから、抜け道を探る動きは、さらに新手を発明するだろう。
しかし人民元下落傾向は長期的にとまらず、外貨準備はやがて底をつくだろう。


◆(※2)中国、資本流出阻止に躍起
短期金利、一時100%超 香港市場、人民元は2日で2%上昇

2017/1/6付日本経済新聞 朝刊
【香港=粟井康夫】人民元の対ドル相場が中国本土外(オフショア)市場主導で急反発している。5日の香港外国為替市場の終値は1ドル=6.82元台と2日間で2%上昇。中国の通貨当局がオフショア人民元の流動性を絞り込み、翌日物金利が一時100%超に急騰した。中国本土では資本規制を企業から個人に拡大。なりふり構わぬ手法で資本の海外逃避を食い止めようとしている。

資金供給絞る

5日の香港短期金融市場ではオフショア人民元の香港銀行間取引金利(HIBOR)の翌日物が前日の16.9%から38.3%へと約1年ぶりの高水準に上昇。午後には100%を超える取引も成立したという。中国人民銀行(中央銀行)の意向を受けた中国の国有銀行などが短期市場への資金供給を絞ったためとみられる。

ヘッジファンドなど海外投機筋は「2017年に入って中国の個人投資家の年間外貨両替枠(5万ドル)が更新されると、中国からの資金流出が加速して元安が進行する」とみて、元売りを膨らませていた。

だが、中国政府は年末から資本規制をさらに強化して対抗姿勢を打ち出した。短期金利の上昇で元の調達コストが想定を超えて上がり、売り持ち高を抱え続けると損失が発生しかねないため、こうした投機筋が慌てて元の買い戻しに走った。香港取引所ではドル・オフショア人民元先物の5日の出来高が約2万枚(20億ドル相当)と過去最高を記録した。

一方、外国為替市場での大規模な元買い・ドル売り介入は見送られているもようだ。人民銀が元安の急激な進行を抑えようとドル売り介入を断続的に実施してきた結果、16年11月末の中国の外貨準備高は3兆516億ドル(約354兆円)と14年のピークに比べて1兆ドル近く減少した。

金利上昇を選択

「外貨準備高が3兆ドルを割り込むと元安を加速しかねないと判断し、中国当局は為替介入よりも短期金利を上昇させる手段を選んだ」(邦銀関係者)との指摘もある。

トランプ次期米大統領が中国を「為替操作国」に指定すると広言するなど、海外からの為替介入への批判を考慮した可能性もある。

香港市場での元高・ドル安につられる形で、各種の規制が残る上海外国為替市場の終値も1ドル=6.88元台と約1カ月ぶりの元高水準を付けた。
[以上引用 マクロ経済動向と資産運用形成 研究室]

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