今回の金融危機の比較整理と今後2-3年間の大雑把な相場見通し

日経ヴェリタスの中で、岡崎良介氏が「株価が50%以下に暴落した経済危機の深刻度合い」という内容で、このたびの2007年10月の金融危機と比較した過去の経済変動の規模等について、要領よく一覧表にまとめてくれていましたので、一部加工して掲載しておきます(※1)。

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岡崎さんは、過去の統計データを精密に分析する方で、当該記事の標題にもあります通り、景気循環や経済サイクルを重視するスタンスのエコノミストです。今回の金融危機のボトムとなっていた時期に、結構冷静に株価の回復予想を立てられ、当室も強気投資のための参考としていました。

この記事では、岡崎さんは、次の指摘をしています。
①NAREIT指数は、米国株価動向の先行指標。
②同指数が1971年以降で付けた4回のピークから2-10ヶ月後に米国株式相場は下落に転じている。
③それ以外で米国株価が下落したケースも4回あるが、それはいずれも金融政策のオーバーキルによるもの。
④今回の金融危機は、石油危機の場合に類似している。
⑤従って、NAREIT指数が下落に転じるのは2013年4-5月。株安への転換期は、2013年末-2014年初め。

NAREIT指数というのは、米国の不動産投資信託協会が公表しているREIT指数のことだそうで、簡単に言えば米国不動産市況の動向を示していると言えます。つまり、岡崎分析では、「REIT→株価→景気」という順番に悪化する、ということになります。

悪化のことが先に出てしまいましたが、逆に言えば2013年末までは、過去の経験則による経済サイクル的に株価は上昇基調にあるということです。少なくともバーナンキFRB議長の間は、必要以上の金利引き上げによる経済のオーバーキルを行うことはないものと思いますので、基本的な株価のうねりとしては、あと2年半くらいは、強気対応で大丈夫ということになります。

もっとも、これは過去の経験則からの予測に過ぎませんので、信用するかどうかは個人の裁量となりますが、当面政策金利の引き上げもなさそうですし、米国経済の現況から判断すれば、概ね妥当な線ではないかと思います。

2月14日現在、J-REITは程よく調整中です。どこが調整局面の底なのかは不明ですので、やはり一気買いは行わない方が無難であり、本来は調整完了の気配が感じられてから少しずつ買い増しをするべきものでしょう。当室としては、チャートを眺めながらナンピン買い下がりで、J-REIT投信を少しずつ買い増しする予定です。このあたりは投信が簡便で助かります。

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 (東証REIT指数連動型上場投信6ヶ月チャート:SBI証券による)


◆(※1)日経ヴェリタス2011.2.6による。記事の標題は、「循環論で占う上昇相場の行方(上) 石油危機後に似た構造 米株高14年初にピーク」。