ヘッジ・ファンドの投資動向(3)
2月15日のロイターに、ソロス・ファンドとポールソン・ファンドの持ち高速報が掲載されていましたので、そのまま転載しておきます。両ファンドともに、2010年末現在で、まだ金ETFを大量に保有しているようです。米国金利が上昇する気配を見せていますが、両ファンドはいつまで金ETFを保有する方針なのでしょうか。
以前、当ブログでも、ポールソン・ファンドが金価格は2400ドルまで上昇すると予想していることを書きました。しかしながら、さすがに当室もそこまでは強気にはなれません。FRBによる6000億ドル枠の米国債買い取りが今年6月まで継続されるとするならば、金価格は、まだもう少し上はあるかも知れませんが、米国景気の回復度合いから見て、金の上昇相場もそろそろ終盤に差し掛かっているものと思います。金には利息が付かないため、米国債の利回りが上昇すると相対的に魅力が低下するためです。
FRBはいきなり政策金利を上げるようなことはしないでしょうが、雇用情勢や景気指標を確認しながら、年内には緩和姿勢を少しずつ変更し始めるものと思われます。6000億ドルの米国債買い取り枠も、6月になる前に削減するかも知れません。
なお、当室は少しばかり保有していた金ETF等は、金価格の動きが鈍ったので、1月に処分してしまいました。
(以下引用)
〔情報BOX〕米主要ヘッジファンドの2010年末の株式保有上位5銘柄(2011年 02月 15日 ロイター)
[ニューヨーク/ボストン 14日 ロイター] 米バークシャー・ハザウェイ、ソロス・ファンド・マネジメント、ポールソンなど主要ヘッジファンドは2010年12月31日時点の株式保有状況を米証券取引委員会(SEC)に報告した。
各社の報告に基づく、2010年末時点での米上場株式保有高トップ5(金額ベース)は以下の通り。増減の欄は2010年9月末時点からの株式数の増減を示す。
<バークシャー・ハザウェイ>
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる同社は、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)の株式をすべて売却した。
銘柄 金額(10億ドル) 株式数 (1000株) 増減
1.コカ・コーラ $13.15 200,000.0 横ばい
2.ウェルズ・ファーゴ $10.62 342,623.9 増加
3.アメックス $6.51 151,610.7 横ばい
4.P&G $4.93 76,766.0 横ばい
5.クラフト・フーズ $3.32 105,214.6 横ばい
<ソロス・ファンド・マネジメント>
米著名投資家ジョージ・ソロス氏が率いる同社は大量の金保有を維持。同社の金ETF(上場投資信託)を通じた2010年末の金保有高は7億7400万ドル超に相当する。
銘柄 金額(100万ドル) 株式数 (1000株) 増減(1000株)
1. SPDRゴールド $655.0 4,721 + 25
2. インターオイル $356.1 4,966 + 922
3. モンサント $229.2 3,291 - 3,231
4. ローソン・ソフトウエア(*) $226.9 $215.1 + $1.3
5. デルタ航空 $185.6 14,731 + 11,040
*転換社債(株式の代わりに右側と中央の欄は100万ドル単位で元本価値を表示)
<ポールソン>
米著名ヘッジファンドマネジャーのジョン・ポールソン氏が率いる同社も金重視の姿勢を変えず、金ETF保有を継続。景気回復を見込んで取得したシティグループやバンカメの株式保有を維持した。また、米バイオ医薬品会社ジェンザイム(GENZ.O: 株価, 企業情報, レポート)の株式への投資を大幅に増やした。ジェンザイムに対しては、仏医薬品大手サノフィ・アベンティスが買収を仕掛けている。
ポールソンはさらに、エネルギー会社アナダルコ・ペトロリアムの株式保有も増やした。
銘柄 金額(100万ドル) 株式数 (1000株) 増減
1. SPDRゴールド $4,369.7 31,500 横ばい
2. アングロゴールド・アシャンティ $2,015.9 40,949 -0.1%
3. シティグループ $1,955.9 413,525 -2.5%
4. バンカメ $1,652.3 123,861 -10%
5. アナダルコ $1,620.5 21,278 +59%
http://jp.reuters.com/article/fundsNews/idJPnTK885338520110215
(以上引用)
以前、当ブログでも、ポールソン・ファンドが金価格は2400ドルまで上昇すると予想していることを書きました。しかしながら、さすがに当室もそこまでは強気にはなれません。FRBによる6000億ドル枠の米国債買い取りが今年6月まで継続されるとするならば、金価格は、まだもう少し上はあるかも知れませんが、米国景気の回復度合いから見て、金の上昇相場もそろそろ終盤に差し掛かっているものと思います。金には利息が付かないため、米国債の利回りが上昇すると相対的に魅力が低下するためです。
FRBはいきなり政策金利を上げるようなことはしないでしょうが、雇用情勢や景気指標を確認しながら、年内には緩和姿勢を少しずつ変更し始めるものと思われます。6000億ドルの米国債買い取り枠も、6月になる前に削減するかも知れません。
なお、当室は少しばかり保有していた金ETF等は、金価格の動きが鈍ったので、1月に処分してしまいました。
(以下引用)
〔情報BOX〕米主要ヘッジファンドの2010年末の株式保有上位5銘柄(2011年 02月 15日 ロイター)
[ニューヨーク/ボストン 14日 ロイター] 米バークシャー・ハザウェイ、ソロス・ファンド・マネジメント、ポールソンなど主要ヘッジファンドは2010年12月31日時点の株式保有状況を米証券取引委員会(SEC)に報告した。
各社の報告に基づく、2010年末時点での米上場株式保有高トップ5(金額ベース)は以下の通り。増減の欄は2010年9月末時点からの株式数の増減を示す。
<バークシャー・ハザウェイ>
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる同社は、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)の株式をすべて売却した。
銘柄 金額(10億ドル) 株式数 (1000株) 増減
1.コカ・コーラ $13.15 200,000.0 横ばい
2.ウェルズ・ファーゴ $10.62 342,623.9 増加
3.アメックス $6.51 151,610.7 横ばい
4.P&G $4.93 76,766.0 横ばい
5.クラフト・フーズ $3.32 105,214.6 横ばい
<ソロス・ファンド・マネジメント>
米著名投資家ジョージ・ソロス氏が率いる同社は大量の金保有を維持。同社の金ETF(上場投資信託)を通じた2010年末の金保有高は7億7400万ドル超に相当する。
銘柄 金額(100万ドル) 株式数 (1000株) 増減(1000株)
1. SPDRゴールド $655.0 4,721 + 25
2. インターオイル $356.1 4,966 + 922
3. モンサント $229.2 3,291 - 3,231
4. ローソン・ソフトウエア(*) $226.9 $215.1 + $1.3
5. デルタ航空 $185.6 14,731 + 11,040
*転換社債(株式の代わりに右側と中央の欄は100万ドル単位で元本価値を表示)
<ポールソン>
米著名ヘッジファンドマネジャーのジョン・ポールソン氏が率いる同社も金重視の姿勢を変えず、金ETF保有を継続。景気回復を見込んで取得したシティグループやバンカメの株式保有を維持した。また、米バイオ医薬品会社ジェンザイム(GENZ.O: 株価, 企業情報, レポート)の株式への投資を大幅に増やした。ジェンザイムに対しては、仏医薬品大手サノフィ・アベンティスが買収を仕掛けている。
ポールソンはさらに、エネルギー会社アナダルコ・ペトロリアムの株式保有も増やした。
銘柄 金額(100万ドル) 株式数 (1000株) 増減
1. SPDRゴールド $4,369.7 31,500 横ばい
2. アングロゴールド・アシャンティ $2,015.9 40,949 -0.1%
3. シティグループ $1,955.9 413,525 -2.5%
4. バンカメ $1,652.3 123,861 -10%
5. アナダルコ $1,620.5 21,278 +59%
http://jp.reuters.com/article/fundsNews/idJPnTK885338520110215
(以上引用)