バフェット氏の年収は48億5000万円/所得税率17.4%

富裕層への増税を提唱して話題となっているバフェット氏の年間収入は、約48億5000万円であることが公表されました(※1)。備忘のために掲載しておきたいと思います。

巨額の収入と比較して17.4%という意外に低い印象の税率から判断しますと、バフェット氏の収入の大半は配当収入か株式売却益のようです。米国の株式の配当や譲渡益については最高15%とされていますので、これらの収入割合が多いであろう富裕層は、給与所得者と比較して自然に税率が低下します(※2)。担税余力のある富裕層への増税は、財政再建の財源としては、確かに一理ある考え方ではあります。

ただ、当室としては、フローに課税する所得税よりは、ストックに課税する低率資産課税の方がベターと想定しています。いずれにしても、富裕層への増税とはなりますが。


(以下、引用)
◆(※1)バフェット氏が所得など公開―税率は中間所得層以下 (2011年 10月 13日ブルームバーグより)

「【ワシントン】米国有数の億万長者で著名投資家のウォーレン・バフェット氏は12日までに、昨年の同氏の所得がほぼ6300万ドル(約48億5000万円)で、連邦所得税として690万ドルを支払ったことを明らかにした。

同氏は8月に米紙の意見欄への寄稿で、富裕層の課税率は中間所得層よりも低く米国の税制は不公平となっているとの見解を表明した。それに対しヒュールスカンプ下院議員(共和、カンザス州)が異議を申し立てる書簡をバフェット氏に送っている。今回の返書で、バフェット氏は自らの主張を裏付けるものとして課税情報を公開した。

バフェット氏の寄稿により、オバマ大統が提案している4470億ドルに上る景気・雇用対策に高所得層向け増税が盛り込まれたことが政治的な争点として浮かび上がっている。共和党は、高所得層向けの増税は投資を罰することになるとして反対している。オバマ大統領は、バフェット氏の主張を受けて、高所得層向け増税提案を「バフェット・ルール」と呼ぶようになった。

バフェット氏は、ヒュールスカンプ議員への返書で、自らの昨年の課税所得はほぼ4000万ドルだったと公表した。納税が690万ドルだったことから、所得税率は17.4%となる。議会調査局(CRS)によれば、年収10万ドル以下の中間所得層の所得税率は35%。CRBは報告書で、オバマ大統領の高所得層向け増税が多くの中小企業に影響を及ぼしたり、貯蓄や投資を抑制したりすることはないとの見解を示している。

ヒュールスカンプ議員は9月にバフェット氏に送った書簡で、「あなたの話がオバマ大統領の政策の牽引役となっている。このような政策を正当化する証拠を速やかに公開してほしい」と求めた。」


◆(※2)もし、あの大富豪が日本に住んだら(2011年9月23日(金)「しんぶん赤旗」より)

「アメリカの連邦所得税の最高税率は35%ですが、株式の配当や譲渡益については最高15%に軽減されています。投資家であるバフェット氏の場合、所得のほとんどが株式投資などの利益として扱われるために、17・4%の税率になったものと考えられます。

便宜的にバフェット氏の所得のうち、株式投資関係は15%、それ以外は35%の税率だったとして計算すると、所得の88%が株式投資関係であるということになります。」

(以上、引用)