韓国格付け「Aa3」に引き上げ、日本や中国と並ぶ=ムーディーズ/ロイターより

やはり格付け会社としてのムーディーズは、分析力が二流であるのか、恣意性が強いのか、はたまた米国国策会社そのものなのか、いずれにしても完全に格付けに大きな歪みが生じています。普通に考えて、韓国が日本と同格付けのはずがありません。

もともと当室はこれまで何度も繰り返し説明していますように、ソブリン債格付けには国策的偏見と歪みが存在するという立場ではありますが、今回の韓国債格付け「Aa3」は、歪みが大き過ぎて弁解の余地がありません。もはや、ムーディーズのソブリン債格付けは信用できない無用の長物といった感があります。

やはりここは、日本としては韓国との通貨スワップ協定を完全廃止にしてみるのが最善の方策というものです。ちょっとしたきっかけで、外資の流出が始まれば、ムーディーズの格付けの不当性が、それほど遠くないうちに露呈することになるものと思います。韓国経済は脆弱性が相当に存在する経済です。

たとえば、三橋貴明氏の最近の著書「グローバル経済に殺される韓国 打ち勝つ日本」によれば、失業率に関する統計上の歪み(若者と女性の経済活動への参加率)を修正すれば、韓国の潜在失業率は21.2%(2011.10.27付け「東亜日報」)ということです。確かに公表数字としての失業率3%台は余りにも低く、世界経済の現況と比較して不自然な「超完全雇用」状態にあることになりますから、何らかの統計的前提条件の歪みが存在することが推定されます。 

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(韓国の失業率推移:Trading Economicsによる)

◆韓国格付け「Aa3」に引き上げ、日本や中国と並ぶ=ムーディーズ/ロイターより
2012年 08月 27日 14:43 JST
[27日 ロイター] 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、韓国のソブリン格付けを「A1」から1段階引き上げ、「Aa3」にすると発表した。これは韓国にとって過去最高の格付けで、日本や中国と並んだ。見通しは「安定的」。

ムーディーズは格上げの理由として、良好な財政ファンダメンタルズ、高い経済回復力、銀行部門の対外ぜい弱性低下を挙げた。

ムーディーズは5カ月近く前に、韓国の格付け見通しを「安定的」から「ポジティブ」に引き上げていた。

ムーディーズは、指導部が交代した北朝鮮との関係が安定していることも格上げにつながったと指摘、「北朝鮮が中国との経済関係を強化する可能性があることは、強硬な共産主義国家(北朝鮮)が指導部交代期に崩壊するリスクが低下していることを示している」との認識を示した。

ムーディーズによる格上げを受け、韓国国債先物が序盤の安値から回復したほか、ウォン相場も下げからやや戻した。韓国株.KS11は反応薄。

今回の措置により、ムーディーズによる韓国の格付けはフィッチ・レーティングス(A+)、スタンダード・アンド・プアーズ(A)に比べ、1段階高くなった。

フィッチは2011年11月に韓国の格付け見通しを「ポジティブ」に引き上げたが、S&Pは北朝鮮の指導部交代に伴うリスクを理由に格付け見通しを「安定的」としている。

アナリストは、ムーディーズによる格上げで、長期的に海外から韓国への投資資金流入が促されるとみている。ただ、短期的に見れば、海外の投資家はすでに韓国資産の保有をかなり拡大しているため、影響は限られるもよう。

当局のデータによると、外国人投資家は1―7月に韓国の債券を5兆9100億ウォン(52億1000万ドル)買い越した。

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[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]