米「財政の崖」の悪影響回避へ-下院が修正断念して法案可決

米国財政の崖問題は、下院でも妥協がなされて、取り合えず回避された形となりましたが、依然として、連邦債務上限問題がありますので、2月まで安心はできません。小休止といったところです。

「今回の法案は、連邦財政赤字削減への大掛かりな合意を意味するものではない。直ちに痛みを伴う財政の崖は避けられたが、財政赤字抑制に向けた小さな一歩にすぎず、連邦債務の上限(16兆4000億ドル)の引き上げをめぐって2月に再び与野党が対立する公算が大きい。」(※1)

[以下、引用]
◆(※1)米「財政の崖」の悪影響回避へ-下院が修正断念して法案可決/ブルームバーグより

1月1日(ブルームバーグ):米下院本会議は1日夜、大半の世帯の所得税増税を回避する法案を超党派で可決した。下院共和党は歳出削減の追加を検討したが、上院が拒否する姿勢を示したため修正を断念した。

本会議での採決は賛成257票、反対167票。同日いったんは発動された6000億ドル(約52兆円)相当の減税失効と強制的な歳出削減が重なる「財政の崖」をめぐる1年に及ぶ協議は、これでひとまず決着した。上院は同法案を同日未明、賛成89票、反対8票で可決していた。オバマ大統領に送付され、大統領の署名を経て同法が成立する。

オバマ大統領は議会の法案可決についてホワイトハウスで談話を発表、「米経済を強化する幅広い取り組みの1つのステップにすぎない」と表明。議会が今年、もっと冷静かつ余裕を持ち財政問題を扱うことを望むと語った。 ホワイトハウスによれば、大統領はハワイでの休暇を再開する。

今回の法案は、連邦財政赤字削減への大掛かりな合意を意味するものではない。直ちに痛みを伴う財政の崖は避けられたが、財政赤字抑制に向けた小さな一歩にすぎず、連邦債務の上限(16兆4000億ドル)の引き上げをめぐって2月に再び与野党が対立する公算が大きい。

可決された法案は、1日午前0時に失効した多数の世帯への減税を恒久化するとともに、失業手当の給付延長や歳出の強制削減を2カ月間先送りする内容。2%の給与税減税は失効を容認した。

国民の77%が増税

下院共和党は所得のある全世帯が対象となる増税に反対していたほか、一部共和党議員は上院可決法案の歳出削減が不十分だとして反発する姿勢を示していた。

同法案では、一般世帯の77.1%にとって増税となる。給与税減税失効の影響が大きいため。超党派の税政策センターが暫定的な試算を示した。

12年に比べて増税幅が最も大きくなるのは、最上位の富裕層で、所得税、キャピタルゲイン、配当、固定資産への課税額が増税となる。同センターによると、年収50万6210ドルを上回る上位1%納税者の増税分は平均7万3633ドル余り。

法案では、単身で年収40万ドル超、夫婦で45万ドル超の世帯に対する所得税の最高税率が12年の35%から39.6%に引き上げられる。また、キャピタルゲインと配当の最高税率は23.8%となる。12年は15%だった。

原題:House Passes U.S. Budget Bill, Averts Most Tax Increases(2)(抜粋)
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]