世界の中銀、外貨準備の株式投資を拡大-国債利回り低下で

世界の中央銀行が、外貨準備としての株式投資を拡大するという方針であることは、途方もない名案であると思います(※1)。

外貨準備というのは金準備以外は他国への債権であり、大半は基軸通貨国である米国への債権ですから、米国国内消費拡大→米国の経常収支赤字による輸入拡大→世界各国の輸出拡大→世界各国の外貨準備増大→世界各国から米国株への資金流入→米国株高→米国景気の拡大→米国経常収支の赤字拡大→・・・という好循環の連鎖が無限に継続しそうな展望が開けてしまいます。

中央銀行による株式の購入は、その資産内容が毀損してしまいそうなリスキーな印象ももちろんありますが、逆に滅多なことでは売却しないのであれば、強固な「安定株主」となり得ますので、株価維持にはこれ以上の存在はないという解釈も可能です。

言ってみれば、資本主義の完成型に一歩近づいているような印象もあります。現状で当室が想定している資本主義の完成型は次の通り、国家金融管理資本主義です。経済は理論的にはどこまでも成長します。

①国家予算は会計管理され、日本国の貸借対照表において「資本出資」を日銀が行う。
②日銀は、株式等金融資産はすべて購入可能。
③日銀の資本金は、皇室が100%保有する。
④経済政策は、IS-LMモデルに従って実施する。

この場合、政府債務の一定部分は「資本」に転化させる(DES)ことを想定していますが、無制限にそれが可能かどうかは不明です。

[以下、引用]
◆(※1)世界の中銀、外貨準備の株式投資を拡大-国債利回り低下で /ブルームバーグより

4月25日(ブルームバーグ):11兆ドル(約1100兆円)に上る外貨準備を管理する世界の中央銀行はかつてない額の株式を買い入れている。国債利回り低下を背景に、リスクを嫌う運用担当者さえもが株式に向かっている。

英セントラル・バンキング・パブリケーションズとロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)が60人の中銀当局者を対象に今月実施した調査によると、23%が現在株式を保有しているか、購入を計画していると回答した。外貨準備高2位の日本銀行は4日、指数連動型上場投資信託(ETF)の保有を2014年末までに現在の2倍余りの3兆5000億円に増やす方針を表明。イスラエル中銀は昨年、初めて株式を買い入れ、スイスとチェコの中銀は準備高に占める株式の比率を10%以上に引き上げた。

BNPパリバ・インベストメント・パートナーズの公的機関担当世界責任者、ゲーリー・スミス氏(ロンドン在勤)は電話インタビューで、「この1年余りの間に私は中銀当局者103人と分散投資に関して話し合った」とした上で、「外貨準備が増えれば、分散投資の圧力も高まる。全ての中銀が今後すぐに株式を購入するわけではないが、その方向に進む中銀が増えている」と説明した。

米連邦準備制度や日銀、イングランド銀行の景気刺激策を受け国債利回りが過去最低水準の付近で推移する中、中銀の資産運用担当者は国債に代わる投資先を探している。この10年間で世界の中銀の外貨準備は約8兆5000億ドル増加、通常の為替管理に必要な水準を上回っている。

原題:Central Banks Load Up on Equities as Low Rates Kill BondYields(抜粋)
更新日時: 2013/04/25 10:37 JST
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]