パナソニック、白物家電の生産 国内回帰を検討

輸出型製造業は円高が原因で生産拠点を海外に移転していますので、円安になれば当然国内に回帰することも十分あり得ます(※1)。要は、輸出採算レートと現実の為替レートとの比較で利益が出るか出ないかだけのことです。

海外に出て行った製造業は戻っては来ない、などと断言してしまったエコノミストがいましたが、どのように釈明するのか知りたいものです。米国でもシェール革命を要因として、製造業の回帰が始まっています。

円安になったのに、輸出は増加していない、と主張するエコノミストもいますが、工場設備の移転や設置には、企画立案から経営判断、工場建設、稼動まで時間がかかりますので、採算の取れる水準まで円安になったとしても半年や1年程度では輸出が回復するのは無理というものです。円安の輸出拡大効果は少しずつ数年のうちに現れます。


[以下、引用]
◆(※1)パナソニック、白物家電の生産 国内回帰を検討
105~107円より円安進めば 2013/6/3 20:22 ニュースソース 日本経済新聞 電子版

パナソニックは洗濯機や冷蔵庫など白物家電の生産の一部を海外から国内に戻す検討を始めた。1ドル=105~107円より円安で推移すれば、現在約7割の海外生産比率を約5割に下げるという。輸入採算が悪化しコスト削減で補えないため。滋賀県草津市などの既存工場で生産の準備を整えた。

白物家電の社内カンパニー「アプライアンス社」の高見和徳社長が3日、インタビューで明らかにした。同社の白物家電部門は1990年代以降、生産の海外シフトを進めており、国内回帰はそれ以来となる。

対象となるのは最大で、エアコンが150万~160万台、洗濯機が70万台、冷蔵庫が40万~50万台。いずれも日本向けで中型機が中心。これまでは中国で生産していた。

すでに滋賀県草津市のほか、静岡県袋井市、群馬県大泉町にある工場内に空きスペースを捻出した。金型などの投資が必要となるが「大きな投資とはならない」(高見社長)という。国内の人員も現行体制で対応する。

同社の白物家電の大半が国内向けで、対ドルで1円円安になると年間で約11億円の減益要因となるという。3日の為替相場は1ドル=約100円で半年前に比べて約20円の円安。小売価格に転嫁せずコスト削減に取り組んできたが、高見社長は「これ以上円安が進むと対応しにくい」と述べた。
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]