バフェット指標で見ると、米国も日本も現在の市場は過熱気味

バフェット指標で判断しますと、現在の株価はやや高値圏にあることになります。この点は少し前にも触れました。日刊SPA!のホームページ(2014.06.25 マネー)に、この話が掲載されており、図版が見易いので記事を抜粋・引用しておきたいと思います(※1)。

バフェット指標の概念としては、「その国の上場株式時価総額÷GDP」をプラスマイナスのパーセンテージで表し、「株式総額がGDPを上回る=過熱気味=割高=急落の可能性がある」と判断するものです。厳密な理論的妥当性はともかく、投資判断の一つの目安としては有効と思います。GDPの規模と比較して株価(企業価値)だけが上昇するのはおかしい、という判断には一理あるということでしょう。

もともとのバフェット指標を掲載しているホームページは、当ブログの標題ページにも掲載していますが、次のアドレスです。
■バフェット指標(GURU FOCUS) → http://www.gurufocus.com/stock-market-valuations.php


(以下引用・2014.06.25 日刊SPA!より抜粋)
(※1)日経平均が1万5000円台に戻して堅調に見える日本市場だが、一方で不安要因を挙げ始めればキリがない。こんな不透明感漂う相場をどう捉え、チャンスに変えていけばいいのか? eワラント証券COO土居雅紹氏に聞いた。

◆ITバブル崩壊を予言した伝説の指標
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ウォーレン・バフェット氏
“投資の神様”は83歳の現在も意気盛ん(写真/AP アフロ)

「今のところ日本の市場は堅調ですが、この後はわかりません」

取材は日経平均が2か月ぶりに1万5000円台に戻した6月初め。土居氏は日刊SPA!2月5日更新記事で、2015年秋から2016年まで、景気を冷え込ませるイベントが「これでもか」というほど続くと予測している。

「市場動向を見るためのバフェット指標で見ると、米国も日本も現在の市場は過熱気味です」

“投資の神様”ウォーレン・バフェット氏が愛用していたとされる「バフェット指標」。「その国の上場株式時価総額÷GDP」をプラスマイナスのパーセンテージで表し、「株式総額がGDPを上回る=過熱気味=割高=急落の可能性がある」と見ることができる。そして、直近30年の日米のバフェット指標が図1と図2。紫色の「乖離率」で市場の過熱具合がわかりやすい。

バフェット指標
【図1と図2】

「米国は1998年から2000年のITバブルと2006~2007年のサブプライムバブル時にプラスで、今またITバブルの水準に近づいています。

2000年頃にバフェットが『割高で危ない』と発言したとき、『バフェットの時代は終わった』などと言う人も少なくなかったのですが、結果的にはやはりバフェットの言う通りになりました。今回も同じパターンかもしれません」

では日本の相場はどうか。

「日本も1980年代終わりの株・不動産バブルとサブプライムバブル末期がプラス。アベクロ相場の2013年は時価総額がGDPを上回ってはいないもののかなり近づいています。’80年代のバブルほどでないにしても、ITバブルくらいの水準になっていて、楽観はできません」

◆時価総額と株価が乖離している

とはいえ、取材しながら疑問が2つわいてきた。(1)米国市場は過熱気味でも日本市場はまだ大丈夫なのではないか。(2)日本のITバブル時、日経平均2万円台。今はそれほどではないのでは?

「まず(1)について。現在の日本株市場は外国人投資家の影響が大きいといえます。近年、世界各国の市場の相関が高まっている上、暴落時に相関はさらに高まります。ITバブル後の急落時、それほど割高でなかった日本市場も、米国市場につられて大きく調整しました」

なるほど、世界市場の相関の高まりは、土居氏が繰り返し強調していて、実際にその通りに近い結果になっている。ならば(2)はどうだろうか。

「リーマンショック後の無節操な増資で、時価総額と株価が同じようには動かなくなっています。当然、市場全体の時価総額と日経平均やTOPIXなどの指標の間にも乖離が目立ちますから、時価総額がITバブル当時ほどに上がっても指標には反映されないわけです」

要は日経平均こそ1万5000円台と落ち着いているように見えるが、それは株数の水ぶくれで株価指数が上がりにくくなっているからで、過熱度合いはITバブル並みの可能性もあるということらしい。
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]