クルーグマン教授が安倍首相と会談、消費増税反対を表明

ロイターによりますと、クルーグマン教授が安倍首相と会談し、消費税の再増税延期について、その必要などを説いたようですが、どの程度の影響力があるのかは未知数です(※1)。

米国政府は、すでに紹介しました通り、日本の消費税再増税には反対の意向のようであり、対米関係を重視するのであれば消費税の再引上げは延期にするという判断になるものと思います。

金融政策などの面に目を向けた場合に、仮に日銀の金融緩和の結果としての円安だとしても、所詮は米国が承認する範囲の円安でしかなく、どこまでの円安・株高が米国に認めてもらえるかはこれもまた未知数ですから、消費税率というような基本政策面で、余り米国の意向を無視した行動はできません。

一方で、財務省を中心とした国内の増税派は強固な主張を維持しており、一面安倍政権を背後で支える勢力でもありますから、これを全く無視するわけにも行きません。

そこで、こうした両者の妥協点としては、再増税するとしても延期して1~2年後には必ず実施するという、確定期限付きの延期ということではないかと思います。

現状、日本経済は微妙な匙加減が必要な、どちらかと言うと低迷してしまいそうな方向性にあるものと感じられますので、期限付きにしろ再増税は延期が妥当と考えられます。


[以下、引用]
◆(※1)クルーグマン教授が安倍首相と会談、消費増税反対を表明

2014年 11月 6日 17:04 JST

[東京 6日 ロイター] - 安倍晋三首相は6日、来日中のポール・クルーグマン米プリンストン大教授と首相官邸で意見交換し、クルーグマン教授は消費税の再増税延期について、その必要などを説いた。首相経済ブレーンの浜田宏一、本田悦朗内閣官房参与が同席した。

同席者らによると、クルーグマン教授は米欧の経済情勢などについて見解を述べ、黒田東彦総裁による日銀の金融政策運営を支持すると語った。

また、日本については、デフレ脱却前の増税の危険性を明言した。首相は自分の意見をコメントせず、興味深く聞いていたという。

クルーグマン教授は、従来からデフレ脱却途上における昨年4月の消費税増税を強く批判し、ニューヨーク・タイムズ紙上などで持論を展開してきた。今回は国内大手証券のイベント出席などで来日。本田参与がこの日の会談を設定したという。

消費税再増税をめぐっては、政府内でも実施派と延期派の対立が目立っている。首相周辺の延期派は、再増税による日本の景気悪化が世界経済に悪影響を与えると。米国が懸念している点を強調してきており、きょうの会談におけるクルーグマン教授の発言は、延期派への援護射撃になったとみられる。
(竹本能文)
[以上 引用/マクロ経済動向と資産運用形成研究室]